誰も知らない日本のサーフィン女王
庵原美穂というプロサーファーをご存じでしょうか。そもそも日本人プロサーファーに興味がない方がほとんどでしょうから、こんな質問をしたところであまり意味がないのですが。
右プロフィールの女性がその庵原美穂さんでして、実は今現在最強の日本人女子プロサーファーなのです。この3年連続でJPSAグランドチャンピオンとなっており、2位以下を寄せ付けない強さです。この「3年連続グラチャン」というのはたいへんな偉業なのですが...
一般サーファーのみならず、サーフィン業界で働いている人でさえ彼女の偉業というか、彼女の名前すら知らないのです。要するに、女子のプロサーフィンというものがそれほどのものということなのでしょう。たしかに日本のプロサーフィンのレベルは世界レベルにほど遠く、女子にいたっては話にならないものですが、この庵原プロの登場でその様相が少し変わってきたように私は思うのです。
女子のプロサーファーと言って名前が上がるのはノロ・レイカやオオムラ・ナオといったちょっとカワイイ女子であって、彼女たちには世界的なスポンサーも付いています。しかし、期待されているのはサーフィンよりもモデル的な役割でしかありません。それに対して、3年連続グラチャンという実力の持ち主である庵原プロには地元の小さなスポンサーしか付いていません。つまり、スポンサーにとってサーフィンが上手いだけでは美味しくないのです。
庵原プロがサーフィンを始めたのは大人になってからだといいます。彼女が看護師とプロサーファーの2枚のワラジを履いていることは知る人のみ知る事実。千葉県鴨川の亀田病院はマリンスポーツのプロ選手と労働契約するという特殊な存在でして、この病院に勤務したことから彼女のサーフィン人生が始まったのです。
それから10年後、彼女はJPSAのグランドチャンピオンになりました。そんなことってあるのか?と思ってしまうほどこれは感動的な話ではありませんか。今の時代、プロサーファーになるには子供のころからサーフィンやってるのが普通です。そして、10代のうちから輝かしい戦績を残しているのが普通です。それがプロの年間チャンピオンになる人であれば尚更なはずです。
大手スポンサーの付いている女子プロは世界の海で合宿したり多くの試合に出ていますが、そのことについて「焦りを感じる」と庵原プロはサーフィンライフ誌のインタビューで語っています。しかし、先日南米チリで開催されたWQS4スターではやはり庵原プロだけが賞金を手にしました。大手スポンサーが付いていてハワイやオーストラリアで今年の冬を過ごした選手よりも圧倒的に良い成績だったのです。
日本のプロサーファーの多くがサーフィンのノウハウDVDや教本を出していますが、どれもこれも一般サーファーの役に立つものではありません。もし庵原プロがそういった教材を作ったとしたら、それらとは一線を画するものができるだろうし、私自信もとても興味があります。サーフィンが上手くなるには、研究と実践が欠かせません。庵原プロのこの快挙はその努力の積み重ねだと確信します。
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