前田マヒナ マヒナ・マエダ
ASP女子6スター、フランス大会の表彰式(1位;ニッキ・ヴァン・ダイク、2位;前田マヒナ、3位;タティアナ・ウエスタン・ウェブ)。6スターですから世界最高峰の舞台WCTに最も近い大会です。そこで2位、準優勝というのはとんでもない快挙です。
これは、もちろん...
前田マヒナ(ハワイ、16歳)の話です。国籍はアメリカだけど、純血の日本人がニッキ(オーストラリア、18歳)やタティアナ(ハワイ、18歳)といった半径10メートルにオーラを発している白人選手の間に割って入ったのは本当にすごい。
プラチナブロンドの髪のタティアナの横でオドけるマヒナ。日本の海によくいそうなガングロの女子サーファーが、ルックスはTHE普通の女子が、この日世界の注目を浴びたのです。
ニッキの優勝インタビュー。右下にはマヒナと抱き合ったシーンが映っています。ニキはすでにWCTの世界に行っちゃってる選手でして、日本人女子選手にとっては雲の上の人です。日本人ではないにしろ、同じ血が流れているマヒナが大会のファイナルでWCT選手とお互いの健闘を讃えるハッグをしているのですから、これは一つの歴史的なシーンといっていいでしょう。
この大会には多くの日本人(JPSAプロ選手)が参戦しましたが、全員序盤で敗退しました。彼女たちはマヒナの表彰を見て何を思い、何を感じたでしょう。「マヒナにできたのだから、私にもできる」と思ったでしょうか。そうであればそれは大いにけっこう。マヒナは、たしかに証明したのですから。日本人でも世界のトップに立てることを。
しかし、まずはJPSAでチャンピオンになることに専念してほしいと切に思います。今の状況だととても中途半端です。どうしても世界に挑戦したいなら、海外移住してそこを拠点にすべきです。そうでないと絶対に結果はでないし、ただの海外旅行をしているだけにしか思えません。
マヒナ選手は現地では「マヒナ・マエダ」と呼ばれていましたが、これを日本人が口にすると噛んでしまいます。日本語はアクセントをつけないから実に発音しにくいのです。
そしてなんと今回の2位という結果が評価され、前田マヒナは女子WCT第7戦(カリフォルニア、トラッセルズ)へのワイルドカードを獲得しました。そこで真価が試されますので、マヒナを全力で応援したいと思います。
前田マヒナの試練
カリフォルニアのトラッセルズで女子WCT第7戦が始まりました。今大会には日本人の両親を持つハワイアンの前田マヒナがスポンサー枠で出場権を得ていて、JPSAでは日本人プロ選手を全く寄せ付けない強さをみせる彼女がWCTの大舞台でどこまでやれるのかが注目されました。
そして、いよいよそのときがやってきたのですが...
ラウンド1では、いきなり世界チャンピオンのカリッサ・ムーアと対戦。これはカリッサがヒート終盤で逆転したときの1コマ。
これは前田マヒナがヒート序盤でハイエストスコアを出したときの1コマ。悪くはないのですが、カリッサと比較すると全くもって迫力がありません。
ラウンド2の敗者復活戦では、これまたランキングトップのサリー・フィッツギボンと対戦。せっかくWCTの切符をもらったとはいえ、この対戦カードはまるでイジメではないですか。これはサリーが男子顔負けのスプレーを飛ばしたときの1コマ。
こちらは前田マヒナのスプレー。これまた悪くはないのですが、上のサリーと比較すると全くもって迫力がありません。
というわけで、日本人期待の前田マヒナは早々に姿を消してしまいました。終わってみれば、大差での敗退。相手がWCTのトップランカーだったというのはたしかにありますが、それにしても世界最高峰の舞台で戦うにはまだまだ力不足だということが明白になりました。
でも、マヒナはまだ若い。10代でWCTを経験したのですから、今後の努力しだいでは正式にWCTにクオリファイする日がやってくるかもしれません。日本人選手がWCTを語れる日など来そうもないので、せめて日本人の血を持つマヒナには頑張ってほしいものです。
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