プロに見るボトムターンの失敗
先週、WCT第2戦のベルズビーチ大会が行われましたが、これはラウンド5でジョエル・パーキンソンがボトムターンに入ったところです。これぞまさしく見本となるボトムターンの姿勢...しかし
まさかの沈! 「猿も木から落ちる」とはこのことですが、いったい何が原因だと思いますか。では、別の角度から見てみましょう。
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これって、私たちによくあること。一般サーファーがよくやるボトムターンの失敗じゃありませんか。前に体を傾けすぎてドボ〜ン! 超一流のWCT選手がやってしまったのを目撃するのは、ある意味でラッキーです。
次回は、これをやってしまう原因の分析です。
体を傾けたからといってレールは入らない
前にドボ〜ンと落ちてしまうボトムターンの失敗。原因はこの瞬間に見えていますが、わかりますか。
こうやってラインを書くと、わかりやすいです。これだけ体を傾けた場合、必要なボードの傾きは赤いラインです。しかし、このときのパーコのボードは青いラインの傾きしかもっていませんでした。イメージは赤いラインだったはずで、いつもの彼ならそれができる。
レベルは違えど、私たちはこれと同じことをやってしまいます。体の傾きに応じたボードの傾けができていないのです。別の言い方をすれば、レールが入っていません。レールが入らないとボードがスライドしてしまい(足元が岸側に流れる)、あとは体が波側に落ちるしかありません。
レールを入れるために体を傾けるわけですが、体を傾けたからといってレールが入るとはかぎりません。イメージの中のボードの傾きと、実際のボードの傾きが一致するまでトライ&エラーを繰り返しましょう。
- 垂直リッピングのボトムターン
- 胸の開きが12時を切る垂直リッピングを生みだしているのです。ガニ股でボトムセッティングをしてしまうと、胸を開いていくことができません。
- サーフィンは特殊なスポーツ
- フェイスを滑り降りたらターンしてまた同じフェイスを駆け登ります。フェイスが向かい合わせにあるスノーボードやスケボーとは決定的に違います。
- フルレールのボトムターン
- ヒントは頭と尻の位置関係。これ、とても重要です。これがわかってない人には本当のボトムターンはできません。
- ターンで加速する
- スピードのあるターンでは遠心力が発生しますが、しかしその遠心力を利用してさらにボードを加速させるには高い技術が必要です。
- 本物のボトムターン
- WCT開幕戦(スナッパーロックス)で優勝したブラジルのフェリペ・トリードは初戦ラウンドから絶好調でした。