ビッグウェイブでのテイクオフ
WTのフィジー大会。こんなに大きくて掘れ上がる波、どうやってスーパースターたちはテイクオフしていくのか。写真はジョシュ・カーです。この位置からのアプローチなら余裕にに見えますが、波の巻き上げは強烈なので、それに勝つパドリングが必要です。
注目はシークエンスの3つ目。ホバリングはほんの一瞬で、時間にしてコンマ3秒くらいでしょうか。それでも確実にホバリングは入っています。どんなに掘れ上がる大波であっても、それを感じないで立とうとすれば波の背後に送りだされてしまいます。
そしてシークエンスの4つ目、アウターブレイクのビッグウェイブならではの超絶テクニックを見ることができます。プッシュアップ・ホバリングはさすがに入りません。プローンの態勢からノーズを落としながら、両足を引きこんで立ちます。「テイクオフのときボードはほとんどフラット」というのがセオリーですが、この波ではそのセオリーは使えません。
普通、巻いている波でボードをフラットにするにはホバリングで横に走ります。しかしこういったテイクオフマージンの小さい波でそれをやると、ホバリングに入ることすらできません。
だから真下にノーズを落とすしかないわけで、このテイクオフができるのがスーパー・サーファーです。日本ではまず目にすることがないテイクオフですが、それも注意深く観察していないと気がつきません。
コンテンツ
- ビッグウェイブをメイクする
- ビッグウェイブはなぜ難しいのかわかりますか。それは波の中に波があるからです。大きな波は小さな波の集合体のようなもの。
- デカ波でのボトムターン
- テイクオフしたら、まっすぐ下に降りてくる...これがダウン・ザ・ライン。波がバカデカくなると恐怖のあまり、私たちはすぐに横に走ってしまいます。
- 「ソリッドな波」とは
- 脇田氏がよく使うサーフィン用語に「ソリッドな波」というのがあります。日本ではまだ馴染みがないので意味がわからない人が多いと思います。
- 新島で豪快なマネーターン
- 村上舜がファイナルで見せたマネーターンです。実に深いボトムターンからのフィンアウトは圧巻でした。