サーフィン上達と挫折

テイクオフ成功の法則



サーフィン上達と挫折の関係

「サーフィンはとても簡単で、誰でもすぐに立てるようになります。」

 

 

これはサーフィンを遊園地のようなテーマパークの1つと考えている業者の謳い文句です。そして彼らの手にかかれば、たしかに「すぐに立てる」のです。しかし実際には「立たせてもらう」のであり、自分で波をキャッチしてボードの上に立つ本来のサーフィンとは別物です。ハワイのワイキキでやってるサーフィンスクールはこのたぐいであり、あそこでサーフィンを初体験した人たちのほとんどは「サーフィンは簡単」と勘違いしています。

 

 

サーフィンというスポーツは、他のスポーツと比べると上達の速度が著しく遅いのが特徴です。それがためにサーフィンを止めてしまう...というか、あきらめる人の数は他とは比較にならないでしょう。上記のような”立たせてもらうサーフィン”を経験した人などは、本当のサーフィンの洗礼を受けるともう二度とサーフィンには近づきません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この夏サーフィンを始めた方、いかがです? これからもサーフィンを続けていけそうですか? もし挫折しそうになっているなら、それはなぜでしょう。

 

 

いくらやってもテイクオフすらままならない。おそらくそんなところではないでしょうか。しかし、それが普通なのです。別の言い方をすれば「それが正常」です。野球やサッカーなど他のスポーツと同じと思ってはいけません。サーフィンというスポーツは非常に特殊です。何が特殊なのか。

 

 

 

 

 

これ↑は一般的なスポーツと、サーフィンとを比較してみた私が考えるイメージ図です。ご覧のとおり、サーフィンの方が中級レベルに達するのに時間がかかっています。しかし...最終的には、つまり上級レベルに達するまでの時間は他のスポーツと同じです。なにが言いたいのか、もうおわかりですね。

 

 

サーフィン初心者脱出プログラムにはサーフィンが最短で上達する方法が書かれています。それを実践しても、なかなか効果が現れないと焦っている方もいることでしょう。でもそんなときは、是非この上達曲線を思い出してほしいのです。必ずこの曲線どおりになっていきます。自己流や間違った方法でサーフィンをやっていると、いつまでたっても初心者のままです。

 

サーフィンはなぜ難しいのか

ボーリングは難しいですか? 玉を転がして10本のピンをなぎ倒すあの遊びです。私が小学生のときに大ブームとなって全国にボーリング場が繁殖しました。私の生まれ故郷(ド田舎)にすら大きな施設ができたくらいですからその熱狂ぶりがうかがい知れます。近所にプロボーラーになるため英才教育を始めた子がいたんですが今なにしてるかは知りません。

 

 

私のスコアは100前後で安定していましたが、遊びで適当にやってる人はだいたいそんなもんでしょう。だから180とか出す人がいたりするとすごく尊敬されます。大学生になったころにはボーリングはすでにビリヤード並みの大衆娯楽として定着していましたが、180以上のスコアの権威は変わっていませんでした。同級生のある男が180くらい出すというウワサを聞いていて、ひそかに尊敬していたのです。

 

 

ある日コンパがあって2次会で彼がボーリングしているところをついに目撃したのです。そして衝撃を受けました。あまりのカッコ悪さにです。腕の振りから始まる投球フォーム、なにからなにまでギクシャクしていてとても見ていられませんでした。それでもウワサどおりストライクの連続だったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

これと同じ経験は社会人になってからもありました。それはボーリングではなく、テニスです。公式テニスが大ブームとなったのは私が大学生のころで、ジョン・マッケンローやビヨルン・ボルグといったスタープレイヤーが火をつけたのです。公式テニスも難しいスポーツであり、軟式テニスとどっちが難しいかの論争は今でも止みません。

 

 

私が思うに難しさの観点が違っているので議論は平行線のままです。それはさておき、職場に草テニス大会で連戦連勝の先輩がいたのです。当時の私はテニスで試合に出場するなど考えられないことだったので、その先輩のことはすごく尊敬して憧れていました。そしてある日、彼がテニスをしているところをついに目撃したのです。

 

 

そしてまたまた衝撃を受けました。あまりのカッコ悪さにです。ボーリングの彼と全く同じく、体の動きがギクシャクしていました。それでもたしかに試合には勝っているのですが、勝ち方のセコさといったらありません。サービスで豪快にエースを取るとかリターンエースを決めるとかではなく、そのほとんどが敵がいないところにポトリと落とす攻撃パターンでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ボーリングやテニスの例をあげて、私が何が言いたいのか。感のいい方ならおわかりでしょう。サーフィンとの違いがです。どうしてサーフィンが難しいのか。それはある意味でダンス(踊り)だからです。ダンスは美しくなくてはいけません。

 

サーフィンに挫折しない方法

新しいことにチャレンジし、壁にぶつかると人はそれに対していきなり興味を失ってしまうものです。ひょっとしたら上級者にも起こることかもしれません。今までどれだけ一生懸命に取り組んできたことであっても自分の限界を感じることはあるからです。

 

 

人の欲望は定期的にステップアップするものですが、それは各ステップの欲望が順調にクリアされていればこそです。1つの目標を達成するたびに充実感を味わい、それが次のステップへの原動力となる。その繰り返しで人は成長していくものでしょう。ところが、次の欲望がどうしても満たされないものだとわかったとき...自動的に興味を失ってしまうのです。その状況をして”挫折”と言ったりします。一般的にはネガティブに思われているこの”挫折”ですが、人が合理的に生きていくための本能であり、DNAにプログラミングされているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

挫折しないためにはどうすればいいのか。その答えは、「着実に進歩する」ということです。サーフィンを今年始めて、来年もやってる人はおそらくその中の数パーセントかもしれません。それだけサーフィンは挫折しやすいスポーツなのです。だからこそ「今日は進歩したぞ」という実感が非常に大切になります。適当にやってると間違いなく挫折します。毎回毎回、必ず何かしらの手ごたえを掴む努力を怠ってはいけないのです。

 

 

はじめて板の上に立てたときの感動、ほとんどの人がその感動によってサーフィンにハマっていきます。しかし、それと同じ感動を次に味わうのはいつでしょうか。はっきり言ってそれと同じ感動はもう二度とないかもしれません。そうであったとしても、なにかしら小さな感動はきっとあるはずです。その小さな感動を見つけられるようにしてください。それが今日あなたが進歩したという証なのですから。

 

 

この私も毎回なにかしらの収穫を狙っています。その結果、通常ではありえないほどの短期間でサーフィンが上手くなりました。毎回毎回、感動があり、その感動が次へのモチベーションへとなっているのを感じます。

 



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