サーファーと薬物(ドラッグ)
「サーファーなんてみんな薬中のロクでもない奴らばかりだ。」
昔からサーファーに対してはこのような罵声が浴びせられていたものです。 サーフィンの起源がいかなるものであったにせよ、それが60年代のアメリカや日本で加速する競争社会からドロップアウトした若者達の象徴的ファッションとなってしまった経緯を考えれば避けられないことであったのかもしれません。
この事態に終止符を打つべく、サーフィンの健全化を目指す動きが活発化したのは80年代だったと思います。 ”競技種目としてのサーフィン”を世間に知らしめること。 今でいうASPやJPSAです。 これら団体の最も大きな存在理由はこれではないかと私は思っています。 サーフィンに没頭することは、けっして社会からの脱落を意味しない。 特別な才能ある者にはプロとしての道を用意し、社会的な地位を与えてあげるのです。 さらにはNSAのようなアマチュア専用の団体も発足し、サーフィンが単なる娯楽に留まっていないことをアピールしています。
しかしながら、サーファーの地位は向上しない
いまだに薬物で検挙されるサーファーが後を絶たないからです。 ごく一部のサーファーなのですが、捕まれば「やっぱりサーファーか」と世間は見るわけでして。 せっかくコツコツと築いてきたものが一瞬にして崩壊してしまいます。
自称、プロサーファー
このところ、この言葉がどれだけ目立ったことやら。 JPSAが怒り心頭に達したというニュースと共に。 おかげ様で「プロサーファーとは」の理解度は断然に上がったようです。
なぜサーファーは薬物に手を出してしまうのか
実際どうなのかは知りませんが、スキーヤーやスノーボーダーのそういった事件を聞いたことがありません。 ここで私が引き合いに出したのは、いわゆるウィンター・スポーツの花形です。 どうやら薬物と気温は関係あるのかもしれません。 サーフィンは間違いなくサマー・スポーツの代表。 たとえ真冬であっても、なぜか気分はとってもトロピカル。 そこにきて波乗りの快感が加われば...
人間の欲はキリがない
結局、そういうことではないかと私は思います。 サーフィンには”快感”という言葉が付きものです。 しかし、その快感をもっと高める物、その延長線上にある物に手を出してはいけません。 快感(エクスタシー)を覚えるとき、必ずそこには悪魔の囁きがあります。 踏み留まることができないのは、常識のない人間、そして、弱い人間です。
- 最高のお手本が真近に
- サーフィンというスポーツは非常に特殊な環境にあります。最近サーフィンを始めたという初心者がトッププロと同じ場所で練習している実態がそうです。
- やわらの道
- 「とにかく海に入ること」というのがよくいるサーフィン指導者の言葉です。それだと柔術の先生と同じではありませんか。なにごとも合理性を追及することは大事です。
- サーフィンは安全なスポーツ
- それに比べサーフィンは実に安全なスポーツです。しかし、油断をしていると大怪我をすることだってあります。
- サーフボード洗いますか
- 「サーフボードは水で洗っておかないと劣化の原因になる」と言う人もいます。私が水洗いするのを止めてから数年経ちますが、そのような傾向は今のところまったく見られません。
- サーフィンすると風邪をひかない
- 体温が一度下がると免疫力は三〇%も低下するといいますから事態は深刻です。実は私は若いころ、平熱が35度台という低体温だったのです。
- サーフィンが五輪種目になったら
- どうしてドーピングを黙認するのか疑問に思われるでしょう。なぜなら、それがショー・ビジネスだからです。
- この世で最も感動的な遊び
- 別荘の敷地にはプライベートビーチまである。しかし、サーフィンできそうな気配は全くありませんでした。私たちにとって、それは「死んでるビーチ」だったのです。
- 自分のサーフィンは見えない
- サーフィンの世界はとてもすばらしく、とても不合理なもの。1日でも早く、少しでも上手くなるしかありません。