サーフィン大会

テイクオフ成功の法則



ロングボードの審査基準を考える

 

オーストラリアのヌーサで開催されたジョエル・チューダー主催のロングボード世界大会。この大会の狙いは、ロングボードのサーフスタイルはどうあるべきかを世界に発信するものです。

 

 

ジョエル・チューダーといえば、ロングボードのカリスマ。その彼は憂いているのだと思います。ここ10年でロングボードの性能が向上したことで、まるでショートボードのようなマニューバーに徹するサーファーが増えてしまったことに。

 

 

しかし彼のそんな思いとは裏腹に、昨今のサーフィン大会においては本来のロングボード特有のスタイリッシュな技がないがしろにされ、ショートボードのようなアグレッシブな技に高得点が付いてしまっているのです。

 

 

ジョエル・チューダーのシグネイチャーモデル。スタイリッシュなロングボードサーフィンがしないならこれでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

冒頭の動画をもういちど見てみましょう。各選手がやっているのはノーズライディングと小さなカットバック(チョットバック)だけです。実にシンプルだけど、とてもスタイリッシュでかっこいい。これこそが真のロングボードサーフィンということなのでしょう。

 

 

このジョエル・チューダーの思いは世界にまだ届いていません。未だにロングボード大会では派手なマニューバーに高得点が付いてしまいます。だから選手達はオフザリップやカービングターンやロールインといった技を研くことに熱心になります。

 

 

よく考えればわかることですが、それがしたかったらロングボードに乗る必要はないのです。そうです、ショートボードに乗ればいいのです。どうしてロングボードでそれをしなかればいけないのか。その理由はどこにもありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそも、なぜ今でもロングボードを愛する人たちがいるのか。サーフィンの歴史の中で一度は忘れさられたサーフボードなのに。その人たちは、けっして派手な技を長い板でやりたいと思ったわけではないでしょう。あの長い板で優雅にスタイリッシュにサーフィンしたいと思ったに違いありません。

 

 

なのに、一般のロングボード大会ではそんな思いが重視されていません。ロングボードのことが本当にわかっている人たちはそんな大会に興味ありません。ショートボードのような動きをするサーフィンに興味ないのです。

 

 

ただでさえ人気のないロングボードのサーフィン大会。少なくともロングボードを愛する人たちには観てほしいではないですか。そのために何をすべきか。何をどう改善すべきか。その答えはジョエル・チューダーが示してくれています。

 

これはジョエル・チューダーのサーフスケート。デザインがとってもオシャレ。ロングボーダーのための必須アイテムですね。

 



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