サーフィン大会ではセット波を待ちすぎてはいけない
先週やっていたWCT(プロサーフィン世界ツアー)の第8戦、アメリカ西海岸ローワー・トラッセルズ大会。ジョーディー・スミス(上画像)とジョンジョン・フローレンスが圧倒的な強さを見せていて、誰もが優勝は二人のうちのどちらかだと思っていました。
しかし結果は...今大会まったくのダークホースだったフィリッペ・トリード(ブラジル)が優勝。いったいどうしたことでしょう。
つまり、ジョーディとジョンジョンはどちらともセットのいい波を待ちすぎたのです。今年のトラッセルズは例年になく波数が少なくて、1ヒートに入ってくる大きなセットは数本しかありませんでした。そのセットさえキャッチすれば間違いなく10点満点に近いエクセレントスコアを叩きだしていた二人。でも、キャッチできると信じすぎて負けてしまったんです。
一方のフィリッペはどうだったかといえば、乗れる波はとりあえず乗っとこという作戦でした。波数が少ないそういったコンディションでは常套手段なのですが。あまりに調子がよすぎて、ジョーディとジョンジョンはそれができなかったのでしょう。
翻って、私たち一般サーファーも思い当たる節があります。たま〜に入るセットの波を沖で待ちすぎて結局はぜんぜん乗れないこと。そんなときふとインサイドの方を見ると、けっこう波に乗ってる人がいるではありませんか。
しばらく乗れる波が来ないと感じたら、すぐにパドルバックをしましょう。サーフィンは横への移動が大事ですが、前後の移動もとっても大事です。
コンテンツ
- WSL(旧ASP)チャンピオンツアー
- CT(チャンピオンツアー)は、WSL(旧ASP)が主催する世界最高峰の大会。約30名のランキングトップ選手たちが世界有数のサーフポイントで戦いを繰り広げます。
- パイプラインマスターズ 現地レポート
- 「まさか初日からはないよね〜」とたかをくくっていたのですが、パイプラインマスターズはその初日(8日)から開幕してしまいました。あわてて9日の朝一からノースに向かう私なわけですが...
- ゴールドコースト スナッパーロックス 現地レポート
- サーフィン初心者、初級者が短期間でみるみる上達するサーフィンの極意をここに公開いたします。誰も言わない、誰も書かないサーフィンの理論は必見です。
- JPSA(日本プロサーフィン)
- 日本には日本人専用のプロツアーがあります。JPSAがそれであり、ツアーに参加するには(基本的)に日本国籍とプロライセンスが必用です。
- サーフィンのモチベーション
- 大会に出るという目標を持つことで、明らかにサーフィンに対するモチベーションが上がってくるはずです。
- 波を選ぶテクニック
- ビギナークラスに限らず、上級クラスでも、かけた技のレベルよりも「どれだけいい波に乗ったか」が評価されます。
- サーフィン大会を盛り上げるために
- 今は点数が確定した段階で表示していますが、これを未確定の状況ですぐに表示するのです。
- 大会の費用対効果を考える
- 大会を開催する上でカーリングほど費用対効果の高いスポーツは他にないと思います。 サーフィン大会の対極にあるスポーツだといえます。
- ロングボードの審査基準を考える
- そもそも、なぜ今でもロングボードを愛する人たちがいるのか。サーフィンの歴史の中で一度は忘れさられたサーフボードなのに。
- 必殺仕事人になれ
- デスーザのみごとな仕事ぶり。これぞまさしく必殺仕事人。彼が乗ったのは必要最小限の2ウェイブのみでした。
- サーフィンの審査は相対的
- カリッサのこういったライディング映像はネット上に溢れているし、女子のレベルが全体的に上がっている現状としては特に優れたものには見えないはずです。
- 波数が少ないと波乱が起こる
- 大会はクリーンなセットに恵まれましたが、午前中は波数がとにかく少なかった。こんなときのサーフィン大会は運が強い方の勝ちです。
- 世界で最も小さい波
- 外人解説者も「これは世界で最も小さい波のサーフィン大会としてギネスブックに載るかも」とコメントするほどでした。