体が柔らかい人のテイクオフ優越
WCTブラジル大会のラウンド3では地元ブラジルの新しいヒーロー、フィリペ・トリードと同じくブラジルのアップカマー、ウィゴリー・ダンタスが対戦しました。上は両者がお互いに牽制しながらのパドリングしているところ。
左がウィゴリー・ダンタス、そして右がフィリペ・トリード。ウィゴリーは体が硬いのか、パドリング姿勢がまるでサーフィン初心者です。このような体の硬いプロサーファーは稀にいるものですが、WCTという世界最高峰の舞台まで上り詰める人は例がないと思います。それだけ珍しい存在です。
このレッスン動画で解説したように、体が柔らかくてパドリングの上体角度が大きい人はパドリングだけでなく、テイクオフも有利です。
これはフィリペ・トリードのテイクオフ。これに対して...
ウィゴリー・ダンタスのテイクオフがこれ。注目はどちらも最初のシーケンスです。フィリペは上体が立つので、前後加重を上体角度を調整することでコントロールできますが、ウィゴリーは調整幅がほとんどありません。ですので、前後加重の調整はボードに腹ばいになる位置でするしかないのです。
ウィゴリーはこの難易度の高い波に完璧にテイクオフしていますが、普通は上体コントロールに優れる者しか無理です。おそらく彼はテイクオフ寸前に腹ばいになる位置を瞬時に判断してそこに乗ることができるのでしょう。
七里ガ浜のイチローさんがミスターテイクオフ練習風景を送ってくれました。上手いです。ここまでできるようになれば、テイクオフの成功率はかなり高くなるでしょう。
コンテンツ
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