サーフィンテイクオフ

テイクオフ成功の法則



ビギナーがデカ波にテイクオフするために

 

女子WCT第2戦(ベルズビーチ)のラウンド1はとてもハードなストーミーコンディションでした。これはサリー・フィッツギボンがテイクオフしようとしているところですが、プロや上級者でないと成功しないケースです。サーフィン初心者やビギナーの場合、このアプローチの仕方は無茶だし危険です。

 

 

 

サリーは難なくテイクオフしました。波のピークを見極め、ブレイクと同時にホバリングに入ったのです。見てると簡単そうですが、実際にはかなり難易度が高いです。波のピークからブレイクと同時にテイクオフするという方法は、波がデカくなればなるほど難しくなります。

 

 

波(うねり)が大きくなると、その波がピークに達するのかどうかの判定が難しくなるからです。言い方を変えれば、その波がテイクオフ・スレッシホールドに達する瞬間を判断するのが難しい...ということです。目の前で波が盛り上がってくると、今にもブレイクしそうな気になってしまうものです。しかし実際にはブレイクはせず、その波にアプローチしても板を押してくれないといったことになるでしょう。であれば...と思って悠長に波待ちしていると、目の前でドカーンと割れて泡食ったりします。

 

 

というわけで、初心者やビギナーが頭以上のデカ波にチャレンジするときのポイントを教えましょう。これさえ知っておけば、海に入ってパニックになることはありません。

 

 

 

果敢にデカ波にチャレンジしよう

 

これはシルバナ・リマがテイクオフへのアプローチをしているところ。この方法が初心者やビギナーにはお勧め...というか、こういうふうに波にアプローチしましょう。

 

 

 

サリーのアプローチ〜テイクオフとは全く違うのがおわかりでしょうか。そうです、サリーがアプローチした波はまだ割れてなかったですね。一方、このシルバナがアプローチした波はすでに割れている波です。

 

 

 

 

波のパワーゾーン  =  テイクオフ・スレッシホールドに達しているエリア

 

 

 

 

波のパワーゾーンといえば、「板を加速させる」とか、「技をきめる」といった言葉が出てくるのが普通ですが、その前の段階として「テイクオフ可能」という言葉も当てはまるのです。

 

 

まだ割れていない波はテイクオフ・スレッシホールドに達する瞬間を判定しにくいですが、すでに割れている波の場合はそれが一目瞭然になっています。だから、アプローチが簡単だし、テイクオフの成功率も高くなるのです。

 

 

サーフィン初心者やビギナーであっても果敢にデカ波にチャレンジしてください。しかし、そのときは無謀なアプローチをしてはいけません。狙うべきは、すでに割れた波です。もっと具体的に言えば、波の肩です。

 

 

波から抜けてしまわないように

 

             ↓

 

 

シルバナ・リマのボトムターン 〜 カービングターンです。すでに割れている波にテイクオフすると、テイクオフはイージーではあるものの波がすぐに終わってしまうことがあります。ですから、このシルバナの場合もテイクオフしたらすぐにトップに上がっていってターンをしました。

 

 

 

 

波の肩  = ショルダー

 

 

 

 

よくサーファーが使う言葉の一つでして、波がいいかどうかを判断する材料になっています。肩が張っているほどパワーがあって良い波なのです。また、テイクオフが難しいデカ波やダンパーぎみの波ではショルダーを見つけてそこから乗るのが常套手段になります。

 

 

ショルダーで気をつけないといけないのは、その波から抜けてしまわないこと。ショルダーには、パワーゾーンとルースゾーンが紙一重で存在していることがよくあるから。パワーゾーンからほんの1メートル離れただけで、パワーが全くないルースゾーンに入ってしまってライディング終了となります。そうならないためには...

 

 

ショルダーでは、ルースゾーンに突入する一歩前でカットバックやトップターンをする

 

 

でもこれは中級以上のサーファーにしかできません。そこで、サーフィン初心者やビギナーにもできることを書いてますので読んでおいてください。

 



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