サーフィンテイクオフ

テイクオフ成功の法則



テイクオフ・スレッシホールドとは

スレッシホールド(threshold)とは「しきい値」のことです。 は?何ですか〜それ??? 理科系の人なら知っているかもしれませんが、一般の人にとって全く聞いたことのない言葉であることでしょう。「しきい値」の「しきい」はご存じのとおり「敷居」です。 つまり、この敷居を跨ぐ(またぐ)ときに必要な”一定の値”のことを「しきい値」と呼びます。

 

 

実はこのスレッシホールドという言葉、そう、AT値(アネロビック・スレッシホールド)というのを紹介したかと思います。 有酸素運動が無酸素運動に変わるときの脈拍のことでしたね。 ここではこの脈拍の値が「しきい値」であるわけです。 では、私が世界で初めて定義するテイクオフ・スレッシホールドとは何か。 それはテイクオフのために必要な”一定の値”のことです。 そしてその”一定の値”とは

 

 

 

 

      サーフボードが自力で走りだすときのパワーバランス

 

 

 

 

と定義いたします。 どうしてわざわざそういう大げさな定義をするのか。 それはサーフィンにおいて、テイクオフというアクションが、初〜中級レベルのサーファーにとって最も重要なポイントになっているからです。このテイクオフ・スレッシホールドを正確に認識できていないがために、テイクオフの動作が早すぎたり、逆に遅すぎたりします。 初級者の場合、それはパーリングや波に置いていかれたり等の失敗を引き起こします。 また中級者の場合、掘れていたりダンパーぎみの速い波に乗れなかったりします。

 

 

 

 

 

 

 

 

テイクオフ・スレッシホールドは”一定の値”と書きましたが、いつも一定というわけではないので、ここに注意が必要です。というか、これに気づいていないのがサーフィン・ビギナーです。テイクオフ・スレッシホールドは、波のうねりの強さや風や海底の地形によって変化します。つまり、その日のその場所において”一定の値”なのです。

 

 

また、テイクオフ・スレッシホールドはサーフボードの性能によっても変化します。サーフボードが水面と接する面積が大きくなるほどにボードは波に押されやすくなるので、比較的フェイスの角度が緩やかな段階でボードは自力走行します。ロングボードがなぜショートボードよりもテイクオフが速く、アウトサイドから乗れるのかはその理由によるものです。

 

 

ビギナーのうちは、「波がくればサーフボードは滑るもの」と思っています。そうではありません。波のフェイスがテイクオフ・スレッシホールドに達していなければ、いくらパドリングしてもボードは自力で滑りだしません。そして、ここには「なぜパドリングが重要なのか」という理由が隠されています。パドリングが遅いと来た波についていけず、波がテイクオフ・スレッシホールドに至る場所をキャッチできません。

 

 

一方で、目前に迫った波が既にテイクオフ・スレッシホールドに達していた場合にはビギナーはその波はパスしなければいけません。間違いなくパーリングしてしまうからです。テイクオフ・スレッシホールドに達しているのかどうかの判断は、これまた重要なポイントであります。

 

 

テイクオフ・スレッシホールドをどれだけ正確に察知できるかどうかでテイクオフの早さが違ってきます。もちろん察知できただけではダメで、その後の瞬間的なテイクオフ動作ができる身体能力も併せて必要です。そのために開発したのがミスターテイクオフ

 



コンテンツ
テイクオフTHを誘発させる
このアクションによって確実にサーフボードは波のトップからボトム方向に押し出されます。これが「テイクオフTHを誘発する」というアクションになります。
ポップアップのテイクオフ
「テイクオフ・スレッシホールドを誘発する動き」は、ライディングのときにボードを踏んで加速する動きと原理が同じです。
クリティカル・ポジション
クリティカル・ポジションとは、そこに前足を置いたときボードが最も安定し、そして加速する場所です。ロングボードの場合は、このポジションは波の状況で常に変化します。
テイクオフから攻めるサーフィンを
私たちは立つことだけに一生懸命になりますが、この「攻めるサーフィン」の極意を少しでも参考にするとテイクオフが...いえ、サーフィンが変わってきます。
パーリングしないために
パーリングするしないは波しだいという面が大きいので「私はしない」という方でも本当かどうかはわかりません。
バックサイドのテイクオフ
サーフィンにはいくつものハードルがあって「横に走る」というのはその一つであり、これをクリアしたときにサーフィンの本当の楽しさを感じることができます。
テイクオフで踏ん張る...という意味
最も重要なことは、一瞬たりともこの映像を見失ってはいけないということ。見失ったとたん、パーリングしたりスープにつかまったりしてしまいますから。
ホバリングで横へ走る
ボードは横を向いていないのに体だけ横に行くから、そのままドボンのケース。これはたしかにあります。ただ、私の考えるサーフィン上達法においては意識はそれでいいです。
テイクオフのブランコ理論
この理論ではどうして手足が長い人がテイクオフで有利なのか、そして手足の短い人はどうしたらいいのかを解説しています。
3点リフトアップ理論
上級者がやってるポップアップのテイクオフは体力があるうちは強力ですが、少しでも体力が弱るとテイクオフ失敗を連発してしまいます。
ビハインドからのテイクオフ
チューブライディングはどれだけチューブの奥にいるかが審査のポイント。だからみんなビハインドを狙うのです。

 
ホーム 基礎知識 豆知識 読者の声