バックサイド垂直リップ
2015年WCT女子第8戦(ポルトガル)の決勝は、フロムUSA二人による対決となりました。世界のプロサーフィン界は今や男子はブラジリアン、そして女子はオーストラリアンで埋めつくされそうな勢いなので、決勝の舞台がUSAの選手だけというのは本当にひさしぶり。しかも、二人ともブロンドの美女。華やかでした〜。
一人は現在ランキングトップのコートニー・コンログ。ハワイのカリッサ・ムーアはけっして調子が悪いわけではないので、カリッサを押しのけての首位というのは誰も予想だにしなかったことです。
そしてもう一人は、WCT初優勝となるかが注目されたレイキー・ピーターソン。私が撮った生写真がこちらにありますので見てください。ま、それはともかく今回のお題ですが、レイキーの演技で見ていきましょう。
SQ01
SQ02
SQ03
SQ04
バックサイド垂直リップでキーポイントとなるのがSQ2です。一般的なバックサイドターンの基本は「レールを入れて進行方向を見る」ですが、鋭角なターンが求められる今のプロサーフィンではプラスアルファが必要です。それは...
胸を進行方向に向ける
です。それも一瞬だけ。そして、すかさず胸はボトムを向きます。それがSQ03です。すると遅れてノーズがボトムを向きます。
この常套句は鋭角なカットバックにも有効でして、女子選手でいえばサリー・フィッツギボンズなどが上手いです。上半身がひらりと返るので見た目も綺麗です。
こういうサーフィンを誰がいつからやりだしたかは知りませんが、強烈な印象で世界に発信し続けたのがミック・ファニングです。
- フィンを抜くよりレールを入れろ
- フィンを抜くと派手だし難易度が高いように見えますが、実はレールを使った大きなターンの方がはるかに難しいし、世界レベルのジャッジは後者でないと高い点数を付けません。
- カッコ悪いサーフィン
- 体幹が完璧であれば体の軸はブレないし、すなわち頭も傾かないのです。演技のどこを切り取っても頭は垂直に立っていて微動だにしないのが理想。
- 波にはボーナスセクションがある
- 波がたるくなってきて、また波が切り立ってくる。このエリアのことをボーナスセクションと呼びます。
- クローズドスタンスできめる!
- なぜジョンジョンのターンが美しくてカッコいいのかといえば、それはターンの最中もしっかりクローズドスタンス(内股)だからです。
- 神業ターンを解析する
- 上半身を前のめりにしない背中側へのターンは神業なのです。それができるサーファーは世界トップレベルなのであって、日本人選手ではまだ見たことがありません。