失速しないサーフィン
これはある日本人選手のトップターンです。パッと見、すごいリッピングに思えます。しかし、これだから日本人選手は世界で勝てないのだと嘆かれています。
サーフィンはスピードが命。どうすればスピードがでるのかについては明確なノウハウが全くないのが現状なのであって、それを解明することが日本のサーフィンレベルを底上げするのだと思います。では、世界レベルのトップターンはというと...
ジョンジョン・フレーレンスのトップターンです。冒頭の日本人選手と同じシーンなのですが、決定的に違うところがあります。わかりますか。
レールですね。ジョンジョンは波のトップでもしっかりとレールを波のフェイスに入れています。ボトムターンでフロントサイド(右)のレールを入れ、トップでバックサイド(左)のレールに切り替えているのです。まさに、これが世界レベルのサーフィン。
日本人選手とジョンジョン。上の2枚の画像を見比べると、そのスプレー量からして日本人選手の方がすごいサーフィンをしているように思えてしまいます。しかし、このあとでドンデン返しが待っています。
ジョンジョンの次の瞬間がこれです。どうですか。まるで爆弾が炸裂したかのようなビッグスプレー。これに対して日本人選手の方はどうか。画像はありませんが、レールが完全に抜けてしまっていますのであれ以上のスプレーが飛ぶ要因はありません。
ジョンジョンのバリ島クラマスでのフリーサーフィン。画像はこのムービーから取り出しています。
コンテンツ
- 波のフェイスを削る
- ジョーディの体は波と一体化しているように見えます。「進行方向を見る」といった本来のセオリーなどこの際全く意味を持ちません。
- レイバックのカービング、スナップターン
- 失敗の多くの原因は上体を後ろに倒してしまうことにあります。つまり、レイバックしてしまっているのです。ターンするには体を倒さないといけないという固定観念があるからです。
- 究極サーフィンは人馬一体
- 「人馬一体」という言葉がありますが、究極的にはサーフィンもそれが到達地点であることは間違いないはずです。
- カットバックとカービングは違う
- カットバックとカービングはアマチュアや国内のプロの試合を見ていると判別が曖昧であり、その区別が明確ではありません。
- レールサーフィンとパワーサーフィン
- 村上舜プロと小川直久プロの戦いは新しいサーフィンと古いサーフィンを確認する意味でとても貴重なものでした。
- 世界一美しいカービング
- ジョンジョンの技は基本を踏み外していないので、確実にキメることができるのだと思います。
- カービングと手足の長さ
- 魅せるサーファーは手足が長い。これは生まれ持ったものですので、残念ながらどうしようもありません。