究極のサーフィンは人馬一体
これは女子WCT(プロサーフィン世界ツアー)第2戦ベルズビーチ大会セミファイナルでの女王カリッサ・ムーア。カリッサのサーフィンは実に滑らかでラインが大きいのが特徴です。
そしてこちらはタチアナ・ウエストンウェブ。カリッサと同じハワイの天才サーファーで、次世代の女王候補ナンバーワンです。そのダイナミックなマニューバーはみごととしか言いようがありません。しかし...
カリッサにはまだまだ追いついていない決定的なポイントがあります。それは
サーフボードと一体になりきれていない
ということ。「人馬一体」という言葉がありますが、究極的にはサーフィンもそれが到達地点であることは間違いないはずです。もちろんカリッサもそこに未だ至ってはいませんが、後輩であるタチアナと比較すると歴然たる違いがあります。
同時に行われた男子WCT第2戦で惜しくもセミファイナルで敗れてしまったミック・ファニング。リップの天井にアタックする豪快なトップターンを試みるもののフリーフォール状態になってワイプアウトしました。これは体からボードが離れてしまった瞬間です。人馬一体のサーフィンに極めて近い存在であるミックにしても、こういった失敗はあるんですね。
コンテンツ
- 波のフェイスを削る
- ジョーディの体は波と一体化しているように見えます。「進行方向を見る」といった本来のセオリーなどこの際全く意味を持ちません。
- 失速しないサーフィン
- ジョンジョンは波のトップでもしっかりとレールを波のフェイスに入れています。ボトムターンでフロントサイドのレールを入れ、トップでバックサイドのレールに切り替えているのです。
- レイバックのカービング、スナップターン
- 失敗の多くの原因は上体を後ろに倒してしまうことにあります。つまり、レイバックしてしまっているのです。ターンするには体を倒さないといけないという固定観念があるからです。
- カットバックとカービングは違う
- カットバックとカービングはアマチュアや国内のプロの試合を見ていると判別が曖昧であり、その区別が明確ではありません。
- レールサーフィンとパワーサーフィン
- 村上舜プロと小川直久プロの戦いは新しいサーフィンと古いサーフィンを確認する意味でとても貴重なものでした。
- 世界一美しいカービング
- ジョンジョンの技は基本を踏み外していないので、確実にキメることができるのだと思います。
- カービングと手足の長さ
- 魅せるサーファーは手足が長い。これは生まれ持ったものですので、残念ながらどうしようもありません。