ASP世界ツアー(WCT)

テイクオフ成功の法則



大会ごとに期待される演技がある








WT第2戦ベルズビーチ大会のラウンド3でジョエル・パーキンソンが見せたロングチューブライディングです。この演技の前にジョエルは10点満点を出しており、観衆の全員がこの演技も10点満点だと確信しました。

 

対戦相手のラオーニ・モンテイロに逆転するために必要な点数は9.17だったので、つまりこれでジョエルがこの勝負に勝ったと思ったのです。しかし、実際に出た点数は9.10でした。わずか0.07ポイント届かず、ジョエルはラウンド3で姿を消したのです。この採点が大ブーイングだったのは当然でして、いまだになぜあれが9.10という中途半端なものになったかの説明がありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ一つ言えることは、WTの大会には各大会ごとに「期待される演技がある」ということです。最もわかりやすいのは最終戦であるパイプラインマスターズです。あの大会でいくらすごいカービングターンやバーチカルリッピングをしてもダメです。求められているのは、より深くてより長いチューブライディングなのですから。

 

 

で、このベルズビーチで求められたのは何なのか。昨年は他の選手がエアーなど派手な技を連発する中で、ミック・ファニングがとても地味なサーフィンで優勝したことを思い出します。というわけで、それは間違いなくパイプラインマスターズとは全く別のもの。カービングターンやバーチカルリッピング...



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