パイプラインのテイクオフを分析する
パイプラインのチューブをメイクした選手のテイクオフシーンです。まさしくE難度のテイクオフ。このパラパラ動画には彼の超絶テクニックが詰まっています。
ノーズをまっすぐ岸に向けたままのプローンホバリング。波が猛烈に速いので、強力なパドリングをしないとこの態勢に入れません。そして注目のサーフボードの傾斜角ですが、さすがにテールが持ち上げられています。テイクオフマージンのない波ではボードを横に向けて傾斜角を「微妙にノーズ下がり」にコントロールする小技が使えません。
プッシュアップホバリング。サーフボードの傾斜角はさらに厳しくなっており、これで立っていくのは私たちでは絶対無理です。
両足を引きこんで両手を離した瞬間、ボードのノーズはボトム(真下)を向いています。少しでもタイミングが遅れれば、さすがの猛者(もさ)もテイクオフできずに奈落の底に落ちてしまいます。また、このときレールが波のフェイスに入っています。瞬時にやっていることがいくつかあって、どれもがハイレベルです。
ほとんど垂直急降下です。レールは入っていますが、波の中腹あたりで横に走り出すと強烈な巻き上げを食らうのでボトムまで降りきります。
ボトムまで降りきってからターン。これがほんとの意味でのボトムターンです。
コンテンツ
- 断崖絶壁からテイクオフする
- サーフィン初心者、初級者が短期間でみるみる上達するサーフィンの極意をここに公開いたします。誰も言わない、誰も書かないサーフィンの理論は必見です。
- テイクオフ・マージン
- 「テイクオフ・マージン」とは何か。それは自分が今まさに乗ろうとしている波が、テイクオフのための余裕をどれだけ持っているかということです。
- パーリング覚悟のテイクオフ
- パーリング覚悟でいってみるのは確かにいいことです。それによって自分の限界を知り、弱点を見つけ、改善を図ることができるからです。
- ボードをフラットに保つ
- 上手なサーファーのテイクオフを注意深く観察してください。どんなに掘れた波であっても、ホバリングのときボードはほとんどフラット(微妙にノーズ下がり)です。
- 掘れた波は腕で立つ
- 両腕で立つには絶対に欠かせない秘訣があります。それを完全に習得できたとき、掘れた波への恐怖心はなくなります。そしてこんどは掘れた波を求め始めることでしょう。
- ノーズが落ちていく感覚をつかむ
- 掘れた波では両足を引きこんでボードに乗せた瞬間、ノーズがパッタ〜ンと落ちています。この「ノーズがパッタ〜ンと落ちる」という感覚。それを知っている人は初心者脱出しています。
- 掘れた波で確実にテイクオフする方法
- 「サイズがあって掘れている波では立てない」のではなく、「サイズがあって掘れている波ではホバリングできない」というのが事の真相です。
- トッププロのパーリング
- 世界のトッププロでもパーリングはします。しかし、さすがは世界のトッププロ。パーリングといえば頭から突っ込むのがお約束ですが、そうはなりません。
- 掘れた波でもゆっくり立つ
- クラマス大会でチューブ波にテイクオフするジャック・ロビンソン。どうですか、この余裕のテイクオフ。ドカッ掘れの波でもこんなふうにゆったりとテイクオフできてしまうのです。
- 最後はここで決まる
- 究極のテイクオフができるかどうかはこの瞬間にかかっていて、この瞬間に一般のサーファーは耐えることができません。
- 前足の位置を変えてみる
- ケリーは意識して前足の位置をズラしているのであり、これによって垂直落下のあとの鋭角ボトムターンに成功しています。