サーフボードをフラットに保つ
こんにちは。先日ミスターテイクオフを購入した愛知県の●●●と申します。パソコンが壊れてしまってケータイからのメールです。いつもブログを拝見させてもらってます。
さっそくですが、加速するテイクオフについて質問があります。両手でボードのノーズを押さつけるとノーズが海面に刺さるのではないでしょうか? 掘れた波でそんなことをすると、ちゃぶだい返しになるのではないでしょうか?
ミスターテイクオフは、誰よりも速いテイクオフを習得するために開発されました。これを使ったテイクオフ練習で最も大事なことは、テイクオフの動作に入ったら立ち上がるまでぜったいにボードのノーズを浮かさないことです。ノーズがしっかり地面(床)に付いているということは、ホバリングから立ち上がるまでの一連の動作の間、ずっとノーズ加重になっている証拠です。
質問の内容は、サーフィン初心者なら当然のことでしょう。みなさん、そう疑問に感じられるはずです。ただでさえ、立とうとしたら波にテールを待ち上げられて転覆してしまうのに...ノーズをずっと押さえつけていたら、もっと危険? しかし、それはホバリングができていないからです。ホバリングとは、腹這いのままテイクオフしている状態です。
波が掘れていてチューブのときは、たしかに両足を引き込んで立つ瞬間はボードのノーズが落ちるのですが、頭を高くもっていくことで体全体の重心バランスを保ちます。これは少し高度な技術ですので、ミスターテイクオフで練習するときは立つ瞬間に重心バランスを意識してみましょう。そこでノーズが落ちていっても、それにつられて自分も頭から落ちていかない状態であればいいのです。これは繰り返し練習することで感覚がわかってきます。
上手なサーファーのテイクオフを注意深く観察してください。どんなに掘れた波であっても、ホバリングのときボードはほとんどフラット(微妙にノーズ下がり)です。パーリングを恐れてテール加重にしたら、失速して逆に波に巻き上げられてしまいます。
テイクオフの天秤理論
はじめまして。ロングボード初心者脱出プログラム Ver 6.00を購入しました、●●●と申します。サーフィンについて、お聞きしたい事がありご連絡させていただきました。
〜 中略 〜
今日も海に入っていました。ひざ〜こし程度でしたが、数回立てただけで満足のいく滑りは出来ませんでした。いい感じで板が走り出しているときに限って、ノーズダイブしてしまいます。
先日は同じような波で気持ちよく乗れたのに、今日はパーリングばかりで凹んでいます。テールが持ち上げられてノーズダイブする原理は分かったつもりですが、パドリングが弱いのでしょうか?
一緒に海に入った知人からは、テイクオフ前のパドリングしている腹這いの位置をもう少し前にしたほうが良いと言われました。しかし、そうするとパーリングしやすくなってしまう気がします。何か、良いアドバイス頂ければ幸いです。宜しくお願いします。
PS:初心者脱出プログラム良かったです。毎回、海に入るのが楽しみです。
サーフボードの上に腹ばいになる位置...初心者のうちは本当に悩ましいものです。ほとんどの方は適当にやってしまいますが、ほんの数センチの違いが成功と失敗の分かれ目になってしまいます。しかしパドリングそしてテイクオフの根本的な理論を知っていれば、そんな悩みとは全く無縁になるのです。
どうして腹ばいの位置を少し前にするとパーリングしやすくなるのでしょう。サーフィンには常に天秤理論が働いているというのは私の持論ですが、つまりこの方の場合(初心者は皆そうなのですが)ノーズが下がりすぎているのです。パドリング姿勢の基本は、めいっぱい前(ノーズ寄り)に腹ばいになって、それでもサーフボードをほとんどフラット(微妙にテール下がり)にキープすることです。そしてテイクオフのときも腹這いになる位置は変えません。違うのはサーフボードが「微妙にテール下がり」から「微妙にノーズ下がり」に変わることです。
ここで重要なのは「微妙にノーズ下がり」という表現であって、それは「ほとんどフラット」を意味しています。いくら波が垂直に切り立ってきたとしても、テイクオフの瞬間はサーフボードは微妙にノーズ下がりのフラットなのです。そしてそれを可能にするのが「めいっぱい前に腹ばいになる」ことです。そうすることで腰から上が立ち、天秤を自由自在にコントロールできるのです。
パイプライン、激混みですが良い波です。
8分55秒あたり。パドリングで負けて波のトップまで持ち上げられたのでテイクオフ失敗。
5分15秒あたり。掘れている波ほどホバリングに入る位置は波の中腹でなければなりません。これもパドリングのとき腰から上が立っているから可能となります。
- 断崖絶壁からテイクオフする
- サーフィン初心者、初級者が短期間でみるみる上達するサーフィンの極意をここに公開いたします。誰も言わない、誰も書かないサーフィンの理論は必見です。
- テイクオフ・マージン
- 「テイクオフ・マージン」とは何か。それは自分が今まさに乗ろうとしている波が、テイクオフのための余裕をどれだけ持っているかということです。
- パーリング覚悟のテイクオフ
- パーリング覚悟でいってみるのは確かにいいことです。それによって自分の限界を知り、弱点を見つけ、改善を図ることができるからです。
- 掘れた波は腕で立つ
- 両腕で立つには絶対に欠かせない秘訣があります。それを完全に習得できたとき、掘れた波への恐怖心はなくなります。そしてこんどは掘れた波を求め始めることでしょう。
- パイプラインを分析する
- パイプラインの波をメイクした選手のテイクオフシーン。まさしくE難度のテイクオフ。このパラパラ動画には彼の超絶テクニックが詰まっています。
- ノーズが落ちていく感覚をつかむ
- 掘れた波では両足を引きこんでボードに乗せた瞬間、ノーズがパッタ〜ンと落ちています。この「ノーズがパッタ〜ンと落ちる」という感覚。それを知っている人は初心者脱出しています。
- 掘れた波で確実にテイクオフする方法
- 「サイズがあって掘れている波では立てない」のではなく、「サイズがあって掘れている波ではホバリングできない」というのが事の真相です。
- トッププロのパーリング
- 世界のトッププロでもパーリングはします。しかし、さすがは世界のトッププロ。パーリングといえば頭から突っ込むのがお約束ですが、そうはなりません。
- 掘れた波でもゆっくり立つ
- クラマス大会でチューブ波にテイクオフするジャック・ロビンソン。どうですか、この余裕のテイクオフ。ドカッ掘れの波でもこんなふうにゆったりとテイクオフできてしまうのです。
- 最後はここで決まる
- 究極のテイクオフができるかどうかはこの瞬間にかかっていて、この瞬間に一般のサーファーは耐えることができません。
- 前足の位置を変えてみる
- ケリーは意識して前足の位置をズラしているのであり、これによって垂直落下のあとの鋭角ボトムターンに成功しています。