掘れた波でのテイクオフ

テイクオフ成功の法則



ノーズが落ちていく感覚をつかむ

前の記事のこの写真。両足を引きこんでボードに乗せた瞬間、ノーズがパッタ〜ンと落ちています。

 

この波は特別ですが、私たちが経験できる「ちょっと掘れた波」でもこれに似たことが起こります。

 

 

この「ノーズがパッタ〜ンと落ちる」という感覚。それを知っている人は初心者脱出しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

亮一さん(神奈川県 28歳)のミスターテイクオフを使った練習で、これは正面からの撮影です。

 

 

 

そしてこれが横からの撮影。テイクオフの動きだけを見れば基本的にOKですが、私が最も工夫をこらしたミスターテイクオフ(Evoモデル)の特徴を亮一さんは生かしていません。それは「ノーズを落とす」ということ。

 

 

 


ホバリングで微妙にノーズ下がりになります。

 

 


そしてプッシュアップ。せっかくホバリングで「微妙にノーズ下がり」にしたのにプッシュアップでボードがフラットにもどっています。これではショートボードのテイクオフ練習になっていません。また、体が真上に上がっています。最初はこれでいいですが、加速するテイクオフのためにはスライドアップが必要です。

 

 


矢印の方向にスライドアップしますが、これによりノーズ過重と両足を引きこむための反動を得ることができます。

 

 

 

 

 

 

 

秋田県の辰二さんが修正後のアクションを送ってくれました。ゆっくりですが、なかなかいいです。ホバリングのノーズ下がりからプッシュアップでノーズを落としながら立っています。

 

 

あとは立つときにボードを進行方向に傾けるアクションも取り入れましょう。MRはバランスボードであり、その基本的な使い方は裏面ブロックのエッジでバランスをとることにあります。これでバランス感覚と足腰が鍛錬されていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミスターテイクオフでノーズが落ちる範囲には限界があります。普通の波であれば実際のテイクオフをほとんどそのまま再現できますが、掘れた波の「「ノーズがパッタ〜ンと落ちる」は再現できません。しかし、掘れた波にも適応できるような練習は可能です。

 

 

青いラインはノーズが落ちたときを示しています。このとき体の重心が前に傾いているとパーリングです。つまり、ここが生死の分かれ目。プッシュアップでスライドアップした反動はこのときも有効で、頭を真上(赤い矢印の方向)に上げることができるかどうかが重要なポイントとなります。

 

 

 

 

ときおり紹介するチータの写真。掘れた波のテイクオフではこの姿勢がとても参考になります。



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