張ってこない波
トリプルクラウンと呼ばれる3つの大きな大会の前哨戦(出場権を得るためのトライアル)として、WQSの4スター大会がサンセットビーチで開催されています。
上の動画を見てのとおり、サンセットの波は壁を作りません。波のピークを頂点としてキレイな三角形なので、ちょっと走るとすぐにカットバックでパワーゾーンに戻らないといけません。つまり、加速してスピードにのることができない波なのです。こういう波を、「張ってこない波」と私たちは呼んでいますが、全国標準かどうかはわかりません。
というわけで、サンセットビーチでは派手な演技ができません。もちろんエアーリアルなどの飛び技はありませんし、バーチカル(垂直)なリッピングもあまり見ることがありません。そういう意味では、昔ながらのオーソドックスなサーフィンを堪能できるサーフポイントだと言えます。
私のサーフィンDVDには「波を物理的に理解する」という章があって、この中で「張ってこない波」でのテイクオフを解説しています。DVDのメインとなるのが「横に走るために」ですので、横に行こう行こうと意識すると「張ってこない波」では失敗してしまいます。その失敗をしないための重要ポイントですので、しっかりマスターしてほしいと思います。
コンテンツ
- カットバックの原理と技術
- 横に走れるようになれば(私的には)いちおう初心者脱出なのですが、波しだいでは、ほんの一瞬のショートライドで終わってしまいます。
- カットバックを入れる場所
- 岸から見ていれば、「そこでカットバックだ」と言えるのですが、実際にその波に乗っているサーファーには判断がすごく難しいものです。
- 3ステップでやってみる
- ボトムターンは技の発射台という記事を以前に書きましたが、カットバックもその例外ではありません。
- カットバック技術の真相
- カリッサ・ムーアとサリー・フィッツギボンを特集した動画はカットバックを分析する上でとても貴重な資料となっています。
- 技のコンビネーション(CRE)
- カットバックしたあと、バックサイドに向けたボードをすぐさま返す。プロのサーフィンを注意深く見ている人は知っていると思いますが、このコンビネーションはサーフィンの定石(セオリー)です。
- カットバックに入るタイミング
- 勇気を出してカットバックしましょう。目の前の波の状態をよく観察し、今すぐ崩れてこなそうだったら「とりあえずカットバック」してみてください。
- サーフィンの技は後ろ足が決め手!
- サーフィンのあらゆる技は後ろ足の踏みこみ(キック)が決め手です。サーフィン初級者がなぜボードを動かせないかといえば、ズバリ!後ろ足をほとんど使っていないからです。
- フェイキーのようなカットバック
- サーフボードがバック(後進)しているように見えてしまいます。それが「不思議な感覚」を生んでいるのです。スケートボードでいうフェイキーですね。
- カットバックをスケボーで習得
- できればスケートパークでこのようなセクションを使うのがベストなのです。逆にいえば、このような練習で腕を磨けば海でもすぐにカットバックができるようになります。