フェイキーのようなカットバック
トリプルクラウンのサンセットビーチ大会でみごと優勝したハワイ期待の星、イズキール・ラウ(20歳)。彼のサーフィンはまさにオールラウンドでダイナミックです。このビデオの中で今回注目するのは...
ここです。実にダイナミックなカットバックですが、まるでムチがしなっているように見えませんか。そして、なんだか不思議な感覚を持ちませんか。
SQ1
SQ2
SQ3
カットバックで折り返したあとは進行方向、つまりバックサイドを見るのが常識ですが、それをしていません(SQ3)。これはテールを蹴ってボードを回すスラッシュバックという技で見られるシーン。しかし、このようにレールサーフィンでやってしまうわけです。その結果、サーフボードがバック(後進)しているように見えてしまいます。それが「不思議な感覚」を生んでいるのです。スケートボードでいうフェイキーですね。サーフボードは物理的にフェイキーはできないのですが、「目の錯覚」によってそれをやっているように見せています。
どうしてこんなことができるかといえば、SQ2でわかるようにターンの瞬間にボードが垂直に立っているから。一般的なカットバックであれば進行方向を見ることによって腰のひねりを利用しなければボードの向きを180度変えることはできません。しかし、これだけボードが立ってフルレールでターンすれば、腰のひねりはもはや必要ないわけです。
コンテンツ
- カットバックの原理と技術
- 横に走れるようになれば(私的には)いちおう初心者脱出なのですが、波しだいでは、ほんの一瞬のショートライドで終わってしまいます。
- カットバックを入れる場所
- 岸から見ていれば、「そこでカットバックだ」と言えるのですが、実際にその波に乗っているサーファーには判断がすごく難しいものです。
- 3ステップでやってみる
- ボトムターンは技の発射台という記事を以前に書きましたが、カットバックもその例外ではありません。
- カットバック技術の真相
- カリッサ・ムーアとサリー・フィッツギボンを特集した動画はカットバックを分析する上でとても貴重な資料となっています。
- 技のコンビネーション(CRE)
- カットバックしたあと、バックサイドに向けたボードをすぐさま返す。プロのサーフィンを注意深く見ている人は知っていると思いますが、このコンビネーションはサーフィンの定石(セオリー)です。
- カットバックに入るタイミング
- 勇気を出してカットバックしましょう。目の前の波の状態をよく観察し、今すぐ崩れてこなそうだったら「とりあえずカットバック」してみてください。
- サーフィンの技は後ろ足が決め手!
- サーフィンのあらゆる技は後ろ足の踏みこみ(キック)が決め手です。サーフィン初級者がなぜボードを動かせないかといえば、ズバリ!後ろ足をほとんど使っていないからです。
- 張ってこない波
- サンセットの波は壁を作りません。波のピークを頂点としてキレイな三角形なので、ちょっと走るとすぐにカットバックでパワーゾーンに戻らないといけません。
- カットバックをスケボーで習得
- できればスケートパークでこのようなセクションを使うのがベストなのです。逆にいえば、このような練習で腕を磨けば海でもすぐにカットバックができるようになります。