ショートボードとロングボード

テイクオフ成功の法則



ガンというサーフボード

 

ワイメアといえば、エディメモリアルで有名な世界有数のビッグウェイブポイントです。これはそのワイメアでよく見られるテイクオフシーンでして基本的にまっすぐにしか走りませんので、たくさんのサーファーが同時にテイクオフしていきます。そして注目はサーフボードなのですが、ガンと呼ばれるもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このガンの特徴は、まずはその長さです。ロングボードと同じ9フィート以上が普通でして、これによって10〜25フィートの波に自力でテイクオフできるといいます。エピックデイのワイメアの波は波長がとんでもなく長いため、それに比例して波のスピードも速いのでそれにボードをシンクロさせるにはボードにも驚異的なスピードが要求されるのでしょう。詳しくはこちら ⇒ 波の波長と波の速度

 

 

そしてテールは鋭いピン。これもテイクオフスピードを上げる工夫でして、そのかわりボードコントロール性能を捨てています(角ばったテール形状は船でいうところの舵に相当します)。また浮力を増すため中央部は厚く、それと同時にレールワーク(ボードコントロールはそれのみ)を可能にするためレールは普通のショートボードなみに薄くなっています。このガンボードは元々はワイメア専用のサーフボードだったそうで、つまりワイメアでサーフするために特別に考案されたものだったのです。

 

クアッドのガン

 

エディ・メモリアリストの一人、ハワイのマーク・ヒーリーです。彼のガンはご覧のとおりクアッド(4枚フィン)なのですが...

 

 

 

 

 

 

ガンといえば大きなシングルフィン、という常識が変わってきているようです。1枚(シングル)でなければ3枚(トライフィン)?という想像を超えて、いきなり4枚(クアッド)なのです。それはクアッドが持つ特性を考えれば当然の結果なのでしょう。

 

 

もともとクアッドのサーフボードは小波でパワーのない波で、いかにキビキビ走るかを考えて考案されたもの。つまり、スピードをロスしにくいのです。フィンが4枚もあるので普通は抵抗が増してスピードをロスしそうですが、実際は違います。シングルフィンやトライフィンのようにボードのセンターにフィンがあると、そこには水流が集中しているので受ける抵抗がかなりのものだからです。

 

 

そしてクアッドの欠点はカットバックのような鋭角ターンでテールがルースになる(流れる)ことですが、ビッグウェイブではそういった鋭角ターンはしません。というわけで、ガンとクアッドの組み合わせはバッチリと言えるでしょう。



コンテンツ
ショートボードとは
ショートボードという選択肢もあるのに。30歳40際になってからのショートボードは無理だというのは大ウソです。
ロングボードとは
日本を代表するプロ・ロングボーダー、かのショーロクこと宮内謙至さんが雑誌に書いていました。「僕はノーズライディングだけでサーフィンは十分です。」 この言葉、ほんとに粋でかっこいい。
ショートとロングの区別の仕方
ショートボードとロングボード。長い方がロングボードなのは間違いありませんが、では長さがいくらになったらロングボードなのでしょう。
ショートボードの長さ
最初はとにかくこの一般論に従ってボードを選びます。その結果、「パドリングが弱いからもっと浮力のあるボードをチョイスすればよかった」なんてことにはまずなりません。
ショートボードで挫折する理由
サーフィン初心者、初級者が短期間でみるみる上達するサーフィンの極意をここに公開いたします。誰も言わない、誰も書かないサーフィンの理論は必見です。
ネット購入はNGです
いくら完璧な道具をそろえてもサーフィンは1人では上手くなりません。サーフィンは人によって育てられるもの。ショップで購入することで、あなたにはサーフィン仲間ができます。
ショートとロングの定義
サーフィン大会は別として、私が思うショーボードサーフィンとロングボードサーフィンの区別。それはサーフボードの大きさやライダーの身長体重との比率ではなく、ライディングスタイルの違いです。
ショートとロングの併用
ショートとロングの併用は、はっきりいって何の問題もありません。違和感など、まったく感じません。違和感を感じるのは、どちらかが中途半端(初心者レベル)だからです。
木製の高級サーフボード
木製といっても木を削っただけのものではありません。軽くして浮力を増すために、中が空洞の構造になっています。その製法はまるで船を造るのと同じです。
ノーズの役割
サーフィン初心者、初級者が短期間でみるみる上達するサーフィンの極意をここに公開いたします。誰も言わない、誰も書かないサーフィンの理論は必見です。
その日の波でボードを選ぶ
ショートボード向きの波とロングボード向きの波について考えてみました。

 
ホーム 基礎知識 豆知識 読者の声