ショートボードとロングボード

テイクオフ成功の法則



ノーズの役割

 

アドリアーノ・デソーサのチューブへのアプローチです(写真はASP公式HPより)。ノーズにご注目いただくと、わずかにノーズの頂点が垣間見えています。もしノーズがなかったら、彼はすでにワイプアウトしていたはずです。サーフボードにはノーズというパーツがあるわけですが、それは単に「ボードの先端」ということではありません。それはちゃんとした役割を持っているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ノーズの役割として一般的に言われるのは、ターンの誘導です。ノーズの反り(ロッカー)がクイックなターンを容易にするとされます。しかし実際に、そうやってロッカーを使っている例を見る機会はほとんどありません。なぜなら、クイックなターンをするときにはテールを押しこむので、ノーズは水面高く上がっているのが普通だからです。

 

 

であれば、何のためのノーズなのか。私が思うに、ノーズの最大の役割はパドリングのときの引っかけ防止です。パドリングでボードの先端が水没してしまうとアウト!だから。ボードが暴れても先端が水没しないように、そのためにロッカーがついているのです。

 

 

笑ってしまった人がいるかもしれませんが、そう考えるのが現実的です。シェイパーにこんな話したら「アホか」と蹴り飛ばされるのが落ちでしょう。しかし、冒頭のデソーサのような究極のライディングができるサーファーは数えるほどしかいないのですから。

 

 

しかし、パドリングって重要です。上手いサーファーほど浮力のない薄いボードに乗っているわけで、だからノーズはロッカーが強い方が先端が水面から出て安定します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フィッシュボードの話と合わせて考えていただければ納得いただけるはずです。要するに、「ノーズなんていらないよね」というコンセプトで考えられたのがフィッシュボード。幅広で厚みがあればプカプカ浮くので、パドリングで先端が沈むこともありません。

サーフボードのノーズが尖っている理由


これはサーフィン初心者向けの、いわゆるファンボードです。ファンボードの定義については以前語っていますのでここでは割愛するとして、こんなにノーズが尖ったもの(ショートボードの形状)と...

 

 

 


ノーズが丸いもの(ロングボードの形状)とがあります。

 

 

 

 

ご無沙汰しています。昨年9月にミスターテイクオフならびにサーフィン初心者脱出プログラムを購入した●●です。昨年は結局ほとんどサーフィンが出来ず、今年こそ本格的に始めようと思っています。

 

そこでサーフィンを始めるにあたりボードの購入を考えています。はらさんの教材ではファンボードではなく7-8フィートのセミロングボードを勧められていますが、これはただ単に長さだけの問題でボードの形状は関係しないのでしょうか?

 

例えば同じ7.6フィートのファンボードでもロングボードタイプとショートタイプでは乗りやすさは変わりますか。もし形状によっても乗りやすさが変わるのであれば初心者の練習にはどちらを購入するのが良いと考えられますか。

 

 

これは先日いただいた質問メールでして、私は迷いなくロングボードタイプを勧めました。そもそも、なぜショートボードのノーズは尖っているのか。その理由をちゃんと知っていれば、サーフィン初心者の方がショートボードタイプのファンボードをチョイスするはずがないのです。

 

 

その理由は簡単です。ノーズが細く尖っているほどボードがキビキビと動くわけで、逆にノーズが丸いとクイックなターンは難しくなりますが、そのかわりに直進安定性は優れます。だから、サーフィン初心者さんは迷いなくノーズが広くて丸いものを選ぶべきなのです。

 

 

ましてや、かっこいいからという理由で最初からショートボードを使っているとサーフィン上達はままなりません。挫折する人のほとんどはそれなんです。

 



コンテンツ
ショートボードとは
ショートボードという選択肢もあるのに。30歳40際になってからのショートボードは無理だというのは大ウソです。
ロングボードとは
日本を代表するプロ・ロングボーダー、かのショーロクこと宮内謙至さんが雑誌に書いていました。「僕はノーズライディングだけでサーフィンは十分です。」 この言葉、ほんとに粋でかっこいい。
ショートとロングの区別の仕方
ショートボードとロングボード。長い方がロングボードなのは間違いありませんが、では長さがいくらになったらロングボードなのでしょう。
ショートボードの長さ
最初はとにかくこの一般論に従ってボードを選びます。その結果、「パドリングが弱いからもっと浮力のあるボードをチョイスすればよかった」なんてことにはまずなりません。
ショートボードで挫折する理由
サーフィン初心者、初級者が短期間でみるみる上達するサーフィンの極意をここに公開いたします。誰も言わない、誰も書かないサーフィンの理論は必見です。
ネット購入はNGです
いくら完璧な道具をそろえてもサーフィンは1人では上手くなりません。サーフィンは人によって育てられるもの。ショップで購入することで、あなたにはサーフィン仲間ができます。
ショートとロングの定義
サーフィン大会は別として、私が思うショーボードサーフィンとロングボードサーフィンの区別。それはサーフボードの大きさやライダーの身長体重との比率ではなく、ライディングスタイルの違いです。
ショートとロングの併用
ショートとロングの併用は、はっきりいって何の問題もありません。違和感など、まったく感じません。違和感を感じるのは、どちらかが中途半端(初心者レベル)だからです。
木製の高級サーフボード
木製といっても木を削っただけのものではありません。軽くして浮力を増すために、中が空洞の構造になっています。その製法はまるで船を造るのと同じです。
ガンというサーフボード
ガンの特徴は、まずはその長さです。ロングボードと同じ9フィート以上が普通でして、これによって10〜25フィートの波に自力でテイクオフできるといいます。
その日の波でボードを選ぶ
ショートボード向きの波とロングボード向きの波について考えてみました。

 
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