ライディング基本姿勢

テイクオフ成功の法則



ボードによってスタンスの位置は変わる

東京のメグミさん(30歳)から質問メールをいただきました。

 

私は湘南辻堂や千葉片貝などでショートボードで練習しており、テイクオフが安定してきて、ようやく少し横に滑るくらいのレベルで、アップスやボトムターンなどはまだまだなレベルです。そこで1点相談させてください。

 

最近デッキパッドを少し小さめのものに貼り直しました。すると後ろ足がノーズ寄りにデッキパッドから外れてツルッとすべることが増えました。なお、デッキパッドの前にはワックスは塗っていません。

 

デッキパッドを前寄りに貼り直そうかとも思ったのですが、もしかして自分のスタンスの位置が悪いのでしょうか。つまり、後ろ足はもっとテール側に置くべきでしょうか。

 

自分はテイクオフして加速する際にノーズ寄りに足をセットする方が安定するのですが、これからの成長に影響が出るようであれば足位置を変えなければと思っています。

 

 

 

ボードの長さが同じでも、アウトラインの違いによって乗り方は変わってきます。だから、その答えは「スタンスの位置はそれでいい」です。後ろ足はデッキパッドから外れていてもいいのです。それでボードが加速するのであればそれが正解なのであり、メグミさんのボードはそういう特性なのです。

 

 

前足を置くエリアにしかワックスを塗らない人がいますが、そういう人が使っているボードのクリティカル・ポジションは比較的テール寄りにあるはずです。だから後ろ足をデッキパッドの上に置いたままで全ての演技ができてしまいます。

 

 

しかし一般的なボードであれば、加速のときには後ろ足はデッキパッドより前に出ると思います。冒頭写真の右手のボードのようなフィッシュ系であれば特にそうです。したがってメグミさんがすべき対策は、ボード全体にワックスを塗ることです。後ろ足がデッキパッドから外れてもグリップできるくらいに、しっかり塗ってください。

フィッシュボードのスタンス

フィッシュボードの特徴はボード幅のピークがノーズ寄りになっていること。だからアウトラインが魚のように見えるのです。こういったボードは普通のスラスター系ボードよりも自分の足のサイズくらい短いものを選ぶのがセオリーになっています。

 

 

サーフィンEブック特典で無料レッスンを受けにこられる方で、フィッシュボードなのに一般サイズのボードを使っている人がいました。ドルフィンができないしターンができないと悩んでおられましたが、それは当然です。先に書いたとおり、「フィッシュ系ボードはノーズがないボード」という認識を持たねばなりません。一般サイズのフィッシュボードを選んでしまった時点で、そのコンセプトが壊れてしまっています。だから思うようにボードを動かせないのです。

 

 

 

 

もしそんなボードを持っていたら、、テイクオフで後ろ足がデッキパッドに乗らなくてもいいです。ボトムターンに入るとき、ステップバックして後ろ足をデッキパッド(できればテールエンドのストッパー)に乗せていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ステップバックしても後ろ足がデッキパッドに乗らないようでしたら、それはボードが大きすぎます。つまり、それはもはやショートボードではないのです。クロスステップとまではいかないにせよ、前足も同時に動かさないといけない状況になっているのですから。

 

 

どんなにボードが長くても、クイックなターンのときには後ろ足はテール(デッキパッド)に乗せていきます。ロングボードはノーズライドばかりが目立ちますが、ターンのときには必ずテールに行くのです。「前足フリー(自由)のサーフボード」というのがロングボードの定義であるのに対して、「前足フィックス(固定)のサーフボード」がショートボードの定義だと言えます。

 

 

クリティカル・ポジションにしっかり前足を置いて、そこからステップバックしてみましょう。後ろ足がデッキパッドに乗らないようでしたらボードが大きすぎます。



コンテンツ
リラックスから始める
ビギナーはとかくボードの上で硬直するので尻が出たりガニ股になってしまいます。まずはリラックスすることから始めましょう。
サーフィンは腰だ
猫背からこの腰のライン...スペシューム光線のポーズと同じでしょう。この姿勢が体重をしっかりボードに伝えるために重要なのです。
ガニ股を矯正する
最終的な目標はこの姿勢です。しっかり内股をキープ。そして進行方向に体正面を向けます。
三次元の動き
現代サーフィンは三次元の動きをしますが、それは初級レベルはそろそろ卒業かなというあなた。体をなるべく正面にむける。これを意識してみてください。
後ろ足に加重する
前足加重のときにボードは加速するのですが、どっちが基本姿勢かといえば私は後ろ足加重が基本姿勢と考えます。
女性らしいサーフィン
サリーのサーフィンは女性的と言いましたが、それは背中からヒップのラインが生み出すもの。そしてそれは下手すれば初心者サーファーになってしまう危険なもの。
サーフィンを波に合わせる
「押してくれる波」は楽です。テイクオフに成功しさえすれば、どんどん加速していくのですから。何も考えなくていいのです。何のテクニックも使わなくても、とりあえず絵になるサーフィンができてしまいます。
ボードの上では常に体を動かす
テイクオフしたらあとは何にもしない、ただボードの上に立っているだけ、というサーフィンはカッコ悪いです。
基本姿勢と横ライディング
基本姿勢がしっかり身についてくれば、テイクオフから横へのライディングがとてもスムーズになっていきます。
レギュラーvs.グーフィー
ベルズビーチはレギュラーオンリーのブレイクなので、ヤング(グーフィースタンス)は全ての波をバックサイドで乗りました。見ていて思ったのですが、この試合はほとんど互角。
目指すべきサーフィンとは
海外のジャッジはフロー(サーファーとサーフボードの流れる動き)を重視します。そして、そのトータルバランスで見る審査こそが本当のサーフィンを評価しているのだと思います。

 
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