三次元の動き
これ↑は辻裕次郎プロのライディング(木崎浜にて)。完全に体が進行方向を向いています。サーフィンもスノーボードも ”横乗り系のスポーツ” として一般的には同じ扱いをされています。しかし、それは昔の話だと言いきってしまいましょう。
サーフィンは ”横乗り系のスポーツ” ではない
いえ、「なるべくそうでない方がいい」というのが正しい表現でしょうか。サーフィンとスノーボードが決定的に違うところは、ズバリ!体の向きです。スノーボードの場合、足が固定されてしまっているので体(胸の面)はどうしてもボードと並行になってしまいます。しかしサーフィンの場合は両足はフリーなので、やろうと思えば正面を向いて(体をボードに対して垂直にして)ライディング可能なのです。
現代サーフィンは三次元の動きをしますが、それは今のサーフィンが ”横乗り系” を脱皮しているからできることなのです。初級レベルはそろそろ卒業かなというあなた。体をなるべく正面にむける。これを意識してみてください。これから先がガラっと変わります。
ミスターテイクオフを使ってみる
ミスターテイクオフEvoモデルでジョージさんにライディングの基本姿勢をやってもらいました。一見、問題ないように思えます。サーフィンってこうだよな、と思うでしょう。いわゆる”横乗り系”です。しかし、現代サーフィンは横乗り系ではなのです。昔はそうだったかもしれません。しかしイマドキのサーフィンは違います。これ、勘違いしている方がとても多いです。特にサーフィンビギナーは。
胸は進行方向に向けるのが基本。これによって3D(3次元)のアクションがやりやすくなります。イマドキのサーフィンがしたいのであれば、基本姿勢をきっちりマスターしなければなりません。
重要なポイントを押さえて撮影したのがこの動画↑。あえて後ろから撮っているのにはワケがあります。胸を正面に向けるのはすぐにできますが、矯正が難しいポイントが腰から下だからです。矯正前の動画と比較していただければ違いが歴然のはず。おわかりでしょうか。これができてるかどうかでサーフボードの動きは雲泥の差となります。
- リラックスから始める
- ビギナーはとかくボードの上で硬直するので尻が出たりガニ股になってしまいます。まずはリラックスすることから始めましょう。
- サーフィンは腰だ
- 猫背からこの腰のライン...スペシューム光線のポーズと同じでしょう。この姿勢が体重をしっかりボードに伝えるために重要なのです。
- ガニ股を矯正する
- 最終的な目標はこの姿勢です。しっかり内股をキープ。そして進行方向に体正面を向けます。
- 後ろ足に加重する
- 前足加重のときにボードは加速するのですが、どっちが基本姿勢かといえば私は後ろ足加重が基本姿勢と考えます。
- 女性らしいサーフィン
- サリーのサーフィンは女性的と言いましたが、それは背中からヒップのラインが生み出すもの。そしてそれは下手すれば初心者サーファーになってしまう危険なもの。
- サーフィンを波に合わせる
- 「押してくれる波」は楽です。テイクオフに成功しさえすれば、どんどん加速していくのですから。何も考えなくていいのです。何のテクニックも使わなくても、とりあえず絵になるサーフィンができてしまいます。
- ボードの上では常に体を動かす
- テイクオフしたらあとは何にもしない、ただボードの上に立っているだけ、というサーフィンはカッコ悪いです。
- 基本姿勢と横ライディング
- 基本姿勢がしっかり身についてくれば、テイクオフから横へのライディングがとてもスムーズになっていきます。
- ボードによってスタンスの位置は変わる
- ボードの長さが同じでもアウトラインの違いによって乗り方は変わってきます。ボードによっては後ろ足がデッキパッドから外れていてもいいのです。
- レギュラーvs.グーフィー
- ベルズビーチはレギュラーオンリーのブレイクなので、ヤング(グーフィースタンス)は全ての波をバックサイドで乗りました。見ていて思ったのですが、この試合はほとんど互角。
- 目指すべきサーフィンとは
- 海外のジャッジはフロー(サーファーとサーフボードの流れる動き)を重視します。そして、そのトータルバランスで見る審査こそが本当のサーフィンを評価しているのだと思います。