稲葉玲王
サーフィン世界戦、QSシリーズの最上位にあたるQS6000の大会が千葉の志田下ポイントで開催されました。こんな大きな大会が日本で行わるのは近年なかったことなので、会場はそこそこの盛り上がり。
第1シード選手が出てくるラウンド3を勝ち上がった日本人は仲村拓久未とこの稲葉玲王の二人だけでした。玲王はJPSA(日本プロサーフィン)のプロ資格を13歳で取得し、いまだにこの最年少記録は破られていません。
赤ジャージは第1シード選手であり今大会唯一のCT(世界ツアー)サーファーのキアヌ・アシン。彼のテイクオフを阻止するために前乗りをしているのが稲葉玲王です。キアヌは9.07というハイエストスコアを持っているもののバックアップのスコアが低いので3位に甘んじていて、この波で逆転しようというシチュエーションでした。
玲王がなぜキアヌを阻止できたのかといえば4人プライオリティーというルールを有効に使ったからです。つまり、玲王の方にプライオリティー(優先権)があったのです。このヒートでは間違いなく一番上手かったキアヌ。しかし、波の少ないときにはプライオリティールールが番狂わせを起こすという魔の罠にみごとに嵌って敗退しました。日本人が勝ち上がったのは嬉しいですが、せっかく来てくれたCT サーファーが序盤で姿を消してしまうのは実にもったいないことです。
逆転劇を台無しにしてくれた選手(稲葉玲王)に自分の方から先に握手を求めたキアヌ。なんというジェントルマンなのでしょう。
大野マーを継承するサーフィン
千葉の志田下ポイントで開催されているQS6000(上位の世界プロ大会)でベスト16に進出し、快進撃を続ける稲葉玲王。まだ19歳ですが、いつの間にか貫禄がただよっています。
日本のプロサーフィンをこの10年リードしてきた大野修聖(通称:マー)を彷彿させるパワフルなバックサイドのサーフィン(グーフィースタンス)は世界に通用するものです。大野マーは今大会で早々に敗退しましたが、玲王が彼の地位を継承しているように思えてなりません。
- 久我孝男
- 糟谷修自と共にJPSAの二枚看板といわれたこの男。女の子人気ランキングでは糟谷に大きく水を空けられていたものの、その実績では遥かに糟谷を凌駕していました。
- 糟谷修自
- 糟谷修自は日本サーフィン界初の全国的アイドルとなったのです。当時は久我孝男と人気を2分していましたが、女の子が熱狂したのは当然この糟谷修自でした。
- 大野修聖
- 大野修聖、愛称は「マー」。日本人の実質的なナンバーワンであり、世界の最高峰(WCT)を目指して飽くなき戦いをしています。
- 関野聡
- 16歳でアマチュア大会を総なめにしており、2年後にプロトライアルに合格。1991年には念願だったJPSAグランドチャンピオンに輝きました
- 辻裕次郎
- 目標とするサーファーは誰かとの問いには、ジョンジョンとデーンと答えています。遊びのサーフィンの延長でWCTで勝ってしまうところがかっこいいのだとか。
- 村上舜
- この前まで子供(グロム)だったのに、気が付けばこんなに立派になっていました。マニューバーの迫力が増したのは、体ががっしりしてきたからでしょう。
- 大原洋人
- 日本には二人の「洋人」がいてどちらも世界を精力的に周っています。二人そろってWCT入りを果たすことができれば最高です。
- 渡辺寛
- 寛プロは宮崎市出身で、今は日南市にあるサーフショップが運営する民宿を拠点に世界を飛びまわっています。
- チームジャパン
- サーフィンにもチームジャパンがあったのをご存じだったでしょうか。サーフィンのチームジャパンとは...
- 脇田貴之
- 脇田貴之プロはここ数年、連続でエディアイカウメモリアルに招待されています。パイプラインのエピックデイに他の誰も行けないピークから乗る脇田プロ。
- 塚本勇太
- 誰がマーの後を継ぐのか。それは大橋海人でもなく、大原洋人でもなく、仲村拓久未でもなく、塚本勇太のような予感がします。
- 堀口真平
- 彼の競技人生で最も輝かしいのは2003年に出場したハワイ、サンセットビーチで開催されたXCELプロというASPスターイベント。これで7位になったそうです。
- 仲村拓久未
- 仲村拓久未のサーフィンには安定感があり、世界の舞台でもほとんどの試合で一定の結果を出します。だから大きく順位を下げることはない、というのが彼の特徴
- 湯川正人
- テレビ番組「テラスハウス」で一躍有名になってしまった湘南のプロサーファー、湯川正人。
- 安井拓海
- これまでずっと拓久未プロばかりが目立っていたので、拓海プロはどちらかといえば影武者的な印象しかありませんでした。
- 新井洋人
- サーフィンは見せるスポーツ。特にプロサーフィンはそうです。手足の長いサーファーは、技が大きく見えるので有利です。
- カノア・イガラシ
- 子供だと思っていたのに、すっかり大きくなって...ついに来季WCTにクオリファイすることが確実となりました。
- 小林 桂
- 桂のサーフィンはほとんどWCTレベルだと思います。トップランキングの日本人プロ選手でも彼のサーフィンと比べられたら頭が下がります。
- 伊東李安流
- 伊東李安流(りある)君は宮崎で最も有名なキッズサーファー。私が始めて見たの10年前の彼がまだ4歳でして、やっと横に行けるようになったころでした。