辻裕次郎
この写真は木崎浜で私が撮った辻裕次郎プロです。裕次郎はその後JPSAに見切りをつけ、世界(WQS)を精力的に周ることになるのですが、サーフィンライフ誌がそんな裕次郎に「世界に出ていく理由」を取材していました。私はそういった記事が大好きです。しかし、もしかしたらほとんどの一般サーファーには興味のない話かもしれません。JPSAとASPの違いもわからない人が多いからです。
サーフィンライフ誌のインタビューに裕次郎は「日本でサーフィンやっても老後の生活資金を貯められるわけでもなく、それだったら世界を周って自分に投資した方がいい」と答えています。それを読んで私はハッとしました。裕次郎ってこんな大きな男だったのかと。ちっともそんなふうには見えないから意外性はなおさらです。彼の師匠である千葉公平さんから何がしかのアドバイスはあったかとは思いますが。
目標とするサーファーは誰かとの問いには、ジョンジョンとデーンと答えています。遊びのサーフィンの延長でWCTで勝ってしまうところがかっこいいのだとか。試合(コンペティション)で勝つには戦略や駆け引きが重要なのは他のスポーツと同じなのはわかっているけど、できればそういうことはしたくない。このへんは裕次郎らしいなと思います。
ノートリムの連続技は点数が高い
JPSA第4戦、新島大会で今季2勝目を上げた辻裕次郎プロ。ランキング争いをしている他の有力選手たちが海外遠征で不在ではあったけど、この新島では一人だけ演技が目立っていました。足首のケガが完治してからというもの裕次郎の快進撃は続いているのですが、彼の演技に高得点がつく理由を考察してみると...
てきとうに見ていると、ファイナルを戦った佐藤プロとの間に点数ほどの差があるのかどうか疑問に思えます。しかし、あることに着目して見てみれば納得できるはずです。
それは、ノートリムによる連続技です。おそらく、裕次郎が今最もこだわっているのはそれに違いありません。ノートリムとは、ノートリミングのことでして、1発目の技から2発目を繰り出すとき、まったくトリミングをしないのです。つまり、態勢を立て直したり、加速のためのアップスダウンをしない。
ノートリムの連続技は点数が高い。これは裕次郎が、この数年の海外遠征で特に思い知らされたことだったのかもしれません。そして、そのテクニックの習得に邁進し、そこそこの波であれば高い確率で演技できるレベルに到達したのです。
サーフィンは難しい。そして、見るのも難しい。どんな演技が良くて、どんな演技はダメなのか。見る側も修行しないといけません。
- 久我孝男
- 糟谷修自と共にJPSAの二枚看板といわれたこの男。女の子人気ランキングでは糟谷に大きく水を空けられていたものの、その実績では遥かに糟谷を凌駕していました。
- 糟谷修自
- 糟谷修自は日本サーフィン界初の全国的アイドルとなったのです。当時は久我孝男と人気を2分していましたが、女の子が熱狂したのは当然この糟谷修自でした。
- 大野修聖
- 大野修聖、愛称は「マー」。日本人の実質的なナンバーワンであり、世界の最高峰(WCT)を目指して飽くなき戦いをしています。
- 関野聡
- 16歳でアマチュア大会を総なめにしており、2年後にプロトライアルに合格。1991年には念願だったJPSAグランドチャンピオンに輝きました
- 村上舜
- この前まで子供(グロム)だったのに、気が付けばこんなに立派になっていました。マニューバーの迫力が増したのは、体ががっしりしてきたからでしょう。
- 大原洋人
- 日本には二人の「洋人」がいてどちらも世界を精力的に周っています。二人そろってWCT入りを果たすことができれば最高です。
- 渡辺寛
- 寛プロは宮崎市出身で、今は日南市にあるサーフショップが運営する民宿を拠点に世界を飛びまわっています。
- チームジャパン
- サーフィンにもチームジャパンがあったのをご存じだったでしょうか。サーフィンのチームジャパンとは...
- 脇田貴之
- 脇田貴之プロはここ数年、連続でエディアイカウメモリアルに招待されています。パイプラインのエピックデイに他の誰も行けないピークから乗る脇田プロ。
- 塚本勇太
- 誰がマーの後を継ぐのか。それは大橋海人でもなく、大原洋人でもなく、仲村拓久未でもなく、塚本勇太のような予感がします。
- 堀口真平
- 彼の競技人生で最も輝かしいのは2003年に出場したハワイ、サンセットビーチで開催されたXCELプロというASPスターイベント。これで7位になったそうです。
- 仲村拓久未
- 仲村拓久未のサーフィンには安定感があり、世界の舞台でもほとんどの試合で一定の結果を出します。だから大きく順位を下げることはない、というのが彼の特徴
- 湯川正人
- テレビ番組「テラスハウス」で一躍有名になってしまった湘南のプロサーファー、湯川正人。
- 安井拓海
- これまでずっと拓久未プロばかりが目立っていたので、拓海プロはどちらかといえば影武者的な印象しかありませんでした。
- 新井洋人
- サーフィンは見せるスポーツ。特にプロサーフィンはそうです。手足の長いサーファーは、技が大きく見えるので有利です。
- カノア・イガラシ
- 子供だと思っていたのに、すっかり大きくなって...ついに来季WCTにクオリファイすることが確実となりました。
- 小林 桂
- 桂のサーフィンはほとんどWCTレベルだと思います。トップランキングの日本人プロ選手でも彼のサーフィンと比べられたら頭が下がります。
- 稲葉玲王
- 玲王はJPSA(日本プロサーフィン)のプロ資格を13歳で取得し、いまだにこの最年少記録は破られていません。
- 伊東李安流
- 伊東李安流(りある)君は宮崎で最も有名なキッズサーファー。私が始めて見たの10年前の彼がまだ4歳でして、やっと横に行けるようになったころでした。