サーフィンはビジネスにならないスポーツである
サーフィンはお金にならないスポーツです。世界のトップ選手ならかなり稼いでいるはずだと思っているでしょう。たしかに稼いでいる人たちがいるのは事実ですが、稼いでいると表現できるレベルの人はわずか数人ていどでしかありません。
以下はASP公式サイトが発表した2010年の大会賞金獲得額です。
男子トップ:ケリー・スレーター 約3500万円
女子トップ:カリッサ・ムーア 約1000万円
どうですか、稼いでいるといってもゴルフの愛ちゃんの足元にも及びません。ここで日本人プロサーファーの実態を引っ張りだすのは心苦しいですが、現状を知っていただくために。
男子トップ:大野修聖 約140万円
女子トップ:橋本小百合 約40万円
以上はショートボードの部ですが、これがロングボードになるともっと悲惨です。
男子トップ:デュアン・デソト 約100万円
女子トップ:コリ・シューマッハ 約80万円
ロングの場合、世界のトップ選手で日本人ショートボーダーとほぼ同額です。
もともとサーフィンは単なる夏のレジャー(遊び)だったわけでして、それでいくらか稼げるだけでもいいと言ってしまえばそうなのです。また、世の中にはもっと報酬の少ないプロスポーツだってあるかもしれません。「プロサーファー」は一種のステータス。夏のスポーツの花形であり、その頂点を飾るファッションリーダー。若者だけでなくコジャレ中年の憧れなのです。トッププロになって裕福な暮らしがしたいという野心など誰も持ってないことでしょう。
とはいえ、「プロサーファー」は若者だけでなくコジャレ中年の憧れ。もっとスポンサーがお金を出してもいいような気がしないでもありません。その疑問の答えに、サーフィン大会の面倒くささがあります。つまり、波のコンディションです。これは数あるスポーツの中では最悪です。
スキーやスノボも雪がなくては始まりませんが、スポンサーに対して一定の保証はできます。しかし、サーフィンはまったくと言って過言でないほど保証ができません。どんな大会になるかは波、すなわち自然まかせ。スポンサーにとっては、それは完全にバクチです。ゴルフに例えるなら、ゴルフコースがその日の気象条件でころころ変わるのです。下手すれば、全18ホールが同じになるかもしれないのです。
あと、ギャラリーから集金できないという点も非常に痛い。入場料が取れません。あのパイプマスターズだって例外ではありませんから。こんなスポーツはサーフィンだけではないでしょうか。
サーフィンはお金にならないスポーツです。いえ、お金にしてはいけないスポーツのような気がしてなりません。古代サーフィンは神聖な儀式だったはず。それをビジネスにしようとするのは間違っているのかもしれません。
- サーファーが若い理由
- ミトコンドリアはいくつになっても増えるといいます。今年40になる方、50になる方、おくすることなくサーフィンを始めましょう。
- 友人はサーフィンを教えてくれない
- 一人では海に行けず、いつも仲間といっしょに行動しているだけの人。そうやっていれば、自分もいつかはサーフィンができるようになると勘違いしている人。
- 百分は一見にしかず
- 「あなたはサーフィンが下手です」と正直に言ってくれる人というのは貴重です。しかしその人が貴重な存在であるとは気付かずにその発言が元で不仲になってしまうのが普通でしょう。
- 4種類のサーファー
- 私は「サーファー」には大きく分けて2つ、細かく分けて4つのタイプがあると考えています。
- サーフィンの意外な効用
- 常に新しいことにチャレンジすることが脳にとって最も重要。あと、この言葉もとっても意外だったのですが「退屈は脳を活性化させる」。
- サーフィンは興業が難しい
- サーフィンが興業として成り立つスポーツになることはないでしょう。テレビで生中継なんて無理なんですから。いつまでたってもBSやケーブルテレビでダイジェスト版が流れるていどです。
- 波の鑑定力を養う
- ブレイクして終わった波を見て「あれは良い波だった」と言えるのはサーファーとして当然のこと。 しかし、”うねり”を見て「あれは良い波になる」と言うのは簡単ではないでしょう。
- 波に乗れるかどうかの判断
- 一見して「いい波」に思えても、海に入ってみたら全く乗れなかった経験はありませんか。それは事前の判断が甘かったことの方が要因としては大です。
- マニューバーの意味
- マニューバー(maneuver)とは、本来は戦術用語です。軍事的な移動を意味し、それを「機動」と言います。「機動戦士ガンダム」のアレです。