サーフィンライフ

テイクオフ成功の法則



4種類のサーファー

私は「サーファー」には大きく分けて2つ、細かく分けて4つのタイプがあると考えています。以下がその分類です。

 

 

 

 

 

                      @ ストリート・サーファー
  A: フェイク・サーファー ----
                      A オールド・サーファー

 

 

 

                      B プレジャー・サーファー
  B: リアル・サーファー  ----
                      C ピュア・サーファー

 

 

 

 

Aは昔で言う「丘サーファー」です。私は今回の分類にあたり「フェイク」という言葉を選びましたが、これは日本語でいう「偽物」とは印象が異なります。英語のフェイク(fake)も元々は日本語同様にかなりネガティブな意味で使用されるのですが、近年になり逆にポジティブに使われるケースが多々でてきています。その代表的な例が毛皮のコートでして、フェイクを着ているということで社会的な好感度をアップすることができます。

 

 

そういうわけで、フェイク・サーファーもひとつのステータスだと私は捉えています。で、それがまた二つに分類されるわけですが、@がまさしく昔で言う「丘サーファー」そのものです。この種はその言葉(丘サーファー)と同じくして、もはや街でお目にかかることは難しくなっており、聞くところによれば絶滅危惧種に指定されているそうです。日焼けサロンの相次ぐ閉店ガラガラはその現状を色濃く物語っています。

 

 

Aのオールド・サーファーですが、これは私が初めて(世界初)提案する形体でして、「オールド」といっても別に「年寄り」という意味ではありません(必然的に年寄りがその大半になってしまうのではありますが)。OB(オールド・ボーイ)としての「オールド」。つまり、昔はサーフィンをやっていたけれども、今は実際には海に入らずにサーフィンライフもどきな生活をしている人たちなのです。

 

 

私のいとこがオールド・サーファーなのですが、毎週末にはビーチに出かけ、昔の顔見知りと半日だべって時間を潰しています。それが彼なりのサーフィンライフなのです。体力気力の問題で海に入ることができなくなっているのでしょう。しかし、海とかサーフィンとか仲間とか、そういったいわゆる”サーフィンライフ”から完全に離別できないでいるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リアル・サーファーというのは、おわかりのとおり実際にサーフィンをするサーファーのことですが、私はこれについても更に2種類あると考えています。それがプレジャー・サーファーとピュア・サーファーです。プレジャー・サーファーの preasure は「喜び」とか「娯楽」という意味の名詞でして、このように名詞が名詞の前にくると形容詞として作用し、この場合「娯楽用のサーファー」となってしまいます。これはおかしな英語ですね。が、そこは日本人お得意の和製英語ということでご勘弁ください。私がこの言葉に託したのは「100パーセント楽しいサーフィンがしたいサーファー」ということなのです。

 

 

しかし裏を返せば「危険を冒してまでサーフィンはしたくないサーファー」ですので、ときには軟弱とか臆病とか、そうコメントされてしまうこともあります。普段は足の踏み場もないほどサーフボードが浮いているのに、サイズが頭オーバーになると一気に海がガラガラになるというのはよくある話です。大波から避難した人たち、それがプレジャー・サーファー。しかし、それはけっして軟弱とか臆病とか言われる筋合いのものではないはずです。考えてみたら一人の社会人として当然の行動なのですから。無理して海に入って、もし事故でも起こせば大勢の人に迷惑をかけるわけでして。というわけで、プレジャー・サーファーは「良識のある社会人サーファー」ともいえるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして最後にとりあげるのがピュア・サーファー。pure はご存じのとおり「純粋な」とか「欠点がない」という意味ですので、この場合「本物のサーファー」ということになりましょうか。プレジャー・サーファーとの決定的な違いは「危険を顧みない」という点です。というか、危険であればあるほど闘争心に火がつくといった人たち。危険に挑み、そして無事生還することで自分が今この世に生をうけていることを実感する...一般の人にはとてもついていけない部分があります。いえ、もしかしたら危険だとすら思っていないのかもしれません。客観的に見れば明らかに危険なのだけれども、アドレナリンが人としての冷静な判断を麻痺させるのかもしれません。

 

 

数年前、ハワイのノースショアで有能な日本人サーファーが痛ましい死を遂げました。サンゴ礁に頭部をヒットさせ意識不明になったのです。その後も意識は戻らず植物状態に。海外の医療費はあまりに高額で家族は全財産を失ったそうです。延命治療の打ち切りをお願いする家族の心中は察するに余りあります。つい極端な例を紹介してしまいましたが、タイフーンスウェルを待ち望む人たちはピュア・サーファーだといえるでしょう。自分が挑める波かどうかの判断の冷静さにバラつきはあるにせよ、危険を承知で海に入っていく人たちであります。

 

 

あなたはピュア・サーファーになりたいですか。正直に言いますが、私は No thankyou です。なれませんし、執着もありません。ピュア・サーファーになる人、ならない人。いったいそこにはどんな壁があるのか。それについていずれお話したいと思っています。

 

 



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