日本プロサーフィンの危機
JPSA日本プロサーフィンツアー2007総集編です(⇒)。ネットで調べるかぎり、この2007年シリーズを最後にDVDは制作されていないようです。そういえば、サーフィン雑誌もこの年を境にして次々と大手出版社が廃刊を決めています。
相次ぐ老舗サーフィン雑誌の廃刊は世界のサーフィン情報がインターネットでもっと詳しく瞬時に入手できるようになったのが原因ですが、ここ数年のJPSA人気の衰退ぶりは何に原因があるのでしょう。
男子では大野修聖プロだけでなく、辻裕次郎プロや田嶋鉄兵プロがJPSAを抜けて世界(WQS)で戦っています。そういった状況から、JPSAは日本プロ野球の小型版にも見えるのです。国内に留まっていては先がないので有能な選手はみんな世界(野球ではアメリカ大リーグ)を目指しています。
ただ、サーフィンの場合は野球と大きく異なる部分があります。それはプレイをする環境の違いです。野球場は日本でもアメリカでもさほど変わりませんが、日本の波と世界各地の波では大きさと質が違いすぎます。今回の新島の波にしても選手の実力を発揮できる波ではありませんでした。サイズはいいのですがライディングが全くつながりません。日本国内ではよくある波です。おそらく世界のトップサーファーが来ていたとしても大きく違ったサーフィンをできるとは思えません。
一部から声が上がっているように、日本のプロの試合も少なくとも1週間のウェイティング期間を設ける必要があると思います。何が何でも週末だけで終わらせてしまう今のやり方では通用しなくなってきています。インターネットやDVDが普及し、世界のサーフィンを知ってしまった一般サーファーは目が肥えているのです。せめて1週間、できれば10日待てば日本でもそこそこ迫力のある波でヒートを繰り広げることができるでしょう。
- 頑張れ日本人プロサーファー
- 何をどうしたら世界レベルになるのかが全くわかっていないので「とにかく、とことんやってみる」みたいなことになります。それだとやっぱり世界の舞台は日本人には不利です。
- サーフィン大会でビデオ判定
- 複数の選手が同時にテイクオフするとチーフのジャッジが「一ノ瀬ったよ〜」と声を出すとか。ともあれ、「一ノ瀬セット」と書かれた古い箱があるのは事実です。
- プロサーファーへの道
- 毎回50人前後がプロトライアルを受けますので、合格率は約2パーセントということになります。司法試験や公認会計士といった超難関試験ですら合格率5パーセント前後です。
- 2013年のツアー総括
- JPSA、2013年のツアーを総括します。
- 大野マー vs. 中村拓久未
- 拓久未が見た、真夏の夢。現実はほんとに無常です。ラスト1分でマーが乗った波は優先権を持つ拓久未がスルーした波。
- 叩かれるNIPPON選手
- サーフィンのチームジャパンが世界の舞台で大敗したとしても誰一人として叩きはしません。いるとすれば毒舌ライターの氏だけです。
- プロサーフィンの賞金を増やすために
- とりあえず、JPSAが改革すべきことは今のトーナメント方式のやり方です。WCTに習って、トップ選手だけで優勝を競うようにしてほしいものです。
- JPSAにウェイティング期間はない
- 波がなくてもやる、逆にクローズでもやる。それがJPSA。
- 世界を周る若手プロたち
- JPSA(日本プロサーフィン)のシーズンが終了し、若手プロ選手たちの多くは世界に旅立っています。