叩かれるNIPPON選手
この曲「NIPPON」は椎名林檎がNHKから依頼を受け、サッカー番組のテーマとして書き下ろされたもの。しかし、ザックジャパンが大敗してしまった今のブラジル大会では歌詞が空しすぎて聞くに堪えません。そもそも、この曲の歌詞は発表当初から賛否両論だったのですが...
万歳!万歳!日本晴れ 列島草いきれ 天晴
この地球上で いちばん 混じり気ない気高い青
たしかにちょっと過激といえば過激。椎名林檎が何の思慮もなく書いてしまったのは仕方ないとして、NHKがこれを良しとしたのはKYだったかもしれません。とりあえず韓国や中国、そして他民族国家から公に批判されていないのでギリギリセーフだったのでしょう。
それにしても、日本が予選リーグで脱落したとたん、テレビやマスコミはまるで日本代表がブラジル大会に出ていなかったかのような扱いなのは呆れてしまいます。あれだけ騒いでおいていきなり知らんぷりですからね。イングランドやイタリア、ポルトガルといったサッカー先進国も同じく脱落したわけですが、母国での取り扱われかたはどうだったでしょうか。
一方、ネット上では日本選手を叩く書き込みが延々と続いていました。今回ほど激しい口調で日本選手が叩かれるのは初めてです。サッカーファンはこれまで以上に日本代表に期待していただけに、その期待にほとんど応えてくれなかった選手たちへの怒りは尋常ではありませんでした。
ここで話をサーフィンに向けるわけですが、サーフィンのチームジャパンが世界の舞台で大敗したとしても誰一人として叩きはしません。いるとすれば毒舌ライターのつのだゆき氏だけです。一般のサーフィン雑誌やネットサイトは負けても「頑張れ日本!」の文字ですし、ネットの書き込みで日本選手を叩くものは全く見られません。
これは一見してとても平和的な世界なのですが、裏返せば「誰も期待してないし、そもそも興味がない」ということなので実はとても悲しいことです。あと、「選手を叩かない」というより「選手を叩けない」という現実があります。サッカー日本代表ともなれば年収はみんな億単位なのでココぞとばかりに叩きたい人たちは山ほどいます。それに比べてサーフィン日本代表は世界を転戦する費用を捻出するのに四苦八苦しているので、そんな彼らを叩けるはずがありません。
- 日本プロサーフィンの危機
- 男子では大野修聖プロだけでなく、辻裕次郎プロや田嶋鉄兵プロがJPSAを抜けて世界(WQS)で戦っています。そういった状況から、JPSAは日本プロ野球の小型版にも見えるのです。
- 頑張れ日本人プロサーファー
- 何をどうしたら世界レベルになるのかが全くわかっていないので「とにかく、とことんやってみる」みたいなことになります。それだとやっぱり世界の舞台は日本人には不利です。
- サーフィン大会でビデオ判定
- 複数の選手が同時にテイクオフするとチーフのジャッジが「一ノ瀬ったよ〜」と声を出すとか。ともあれ、「一ノ瀬セット」と書かれた古い箱があるのは事実です。
- プロサーファーへの道
- 毎回50人前後がプロトライアルを受けますので、合格率は約2パーセントということになります。司法試験や公認会計士といった超難関試験ですら合格率5パーセント前後です。
- 2013年のツアー総括
- JPSA、2013年のツアーを総括します。
- 大野マー vs. 中村拓久未
- 拓久未が見た、真夏の夢。現実はほんとに無常です。ラスト1分でマーが乗った波は優先権を持つ拓久未がスルーした波。
- プロサーフィンの賞金を増やすために
- とりあえず、JPSAが改革すべきことは今のトーナメント方式のやり方です。WCTに習って、トップ選手だけで優勝を競うようにしてほしいものです。
- JPSAにウェイティング期間はない
- 波がなくてもやる、逆にクローズでもやる。それがJPSA。
- 世界を周る若手プロたち
- JPSA(日本プロサーフィン)のシーズンが終了し、若手プロ選手たちの多くは世界に旅立っています。