ドルフィンスルー成功と失敗

テイクオフ成功の法則



ここ一発のドルフィンスルー

 

どれだけ波のサイズがあがっても、ゲティングアウトで危険なポイントは一か所だけ。それはずばり、ブレイク直後のスープです。今まさに目の前で波が巻きはじめ、波に飲み込まれてしまいそうな状況というのは意外とドルフィンスルーは簡単です。 というか、この状況こそが最もドルフィンスルーがやりやすいのです。 そしてブレイクしてしばらくたった波、これもパワーが落ちていますのでなんとかなります。しかし、ブレイク直後は危険です。波のパワーが爆発しているところですから。

 

 

上の写真、このサーファーはそういう危険ポイントに遭遇しているわけですが、彼はこのあとどういう行動をとったでしょう。

 

 

 

 1.ここ一発のドルフィンスルーをきめた。

 

 2.板を捨てて水中に潜った。

 

 

 

さて、どっちだったと思いますか。 その答えはわかりません。 わかりませんが、どっちの行動であれOKです。 最悪なのは中途半端なドルフィンスルーです。取るべき行動は先の二つしかないのですが、どっちとも決めかねてしまって結局は中途半端なドルフィンスルーをしてしまう。冒頭に書いた「エライ目」というのは「死ぬ思いをする」ということです。ほんとにここで溺れて死んでしまうのではないかという経験は誰にもあるものですが。

 

 

ドルフィンスルーをするならする、板を捨てるなら捨てる。 波が来たらその選択を、きっちりできるようになりましょう。なお、ドルフィンスルーをやるなら海底に突き刺すくらいの気合がいります。板を沈める目安は1.5メートル以上...だそうです。これでダブルサイズまでは通用するのだとか。

 

一瞬の迷いが天国から地獄

 

ここは宮崎の気崎浜。せまり来る大きなセット。一瞬の迷いが天国から地獄となります。けっこう大きなセットでも、リップが落ちるまでに潜水できれば意外とすんなり抜けられるものです。しかしそれに間に合わなかった場合は要注意! 一番やばいのは目の前1メートルあたりにリップが降ってきたとき。中途半端なドルフィンをやってしまうと必ず失敗します。リップに巻き上げられ、ドカーンとボトムに叩きつけられ、あとは洗濯機と化します。

 

 

ビビるとどうなるか。ノーズは沈んでも、テールを押しこむことができません。いわゆる”腰が引けている”状態になります。人は恐怖を感じると下半身が動かなくなるものです。”腰が抜ける”とも言います。ドルフィンをやるからには、腰から下を意識して、思い切っていきたいものです。蹴りこむ方向やタイミング、「ボードが止まってはいけない」というのも超重要です。「テールを蹴り出す」イメージで、ボードに推進力をつけましょう。

 



コンテンツ
大波の恐怖を克服する
ビーチブレイクで腰〜腹くらいまでならいいのですが、胸サイズを超えてくるといきなり状況が一変するはずです。
ドルフィンスルーで筋肉痛
ドルフィンスルーを連発した日の翌日には首が筋肉痛になることがあります。そうです、首です。
ドルフィンスルーの回数
ドルフィン10回を超えてもブレイクポイントを抜けられないのなら、自分にはまだそのコンディションは無理なのだと諦めた方がいいと思います。
ドルフィンスルーのキック
サーフボードをコントロールしているようにも思えますが、体を支えているようにも思えます。ただ、私の個人的感想としては「サーフボードのコントロール」です。
簡易型ドルフィンスルー
要領は基本的には正式なドルフィンスルーと同じです。水中姿勢は、つま先がテールについているかヒザがついているかの違いだけ。
ドルフィンスルーは持久力だ
ドルフィンスルーは持久力勝負。それがビギナーと上級者で決定的に違うところです。裏を返せば、それだけの違い。
大きな波に対応する方法
アヒルはいきなり真下に潜ります。サーファーもそれと同じように真下に潜りましょう。けっしてイルカではダメです。
3歩進んで2歩下がる
初級者と上級者との違いは、その後退する距離にあります。初級者は2歩進んで3歩下がりますが、上級者は3歩進んで1歩下がる。
浮上するときも注意が必要
理想的なドルフィンスルーでは、この図のようにサーフボードが水平になる瞬間が必要です。「瞬間」と書きましたが、「一瞬」という意味ではなくて「一定時間」です。
ドルフィンスルーはどこを握る?
一般的にはドルフィンスルーのときにはノーズ付近を握るイメージがあるかと思いますが、それは間違っています。つまり、その場所というのはテイクオフのときに手をつく位置と同じです。

 
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