ヒザで蹴る楽なドルフィンスルー
インサイドでダラダラと波が割れているとき。ドルフィンの回数が多くなるので全部しっかりやっていると大変です。そんなときは省エネ型のドルフィンスルーをします。足のつま先ではなく、ヒザでボードを蹴るやり方です。
ヒザで蹴る部分はテールです。もしボードの中央部付近にヒザを当ててしまうとボードが間違いなく凹んでしまいますので注意しなければいけません。テールにはデッキパッドを貼っておくことで損傷を防げます。要領は基本的には正式なドルフィンスルーと同じです。水中姿勢は、つま先がテールについているかヒザがついているかの違いだけ。
これはローラ・エネバーのドルフィンスルー。いわゆる簡易型のドルフィンスルーですが、それでいてこれだけ深くボードを沈めていることが驚きです。とはいえ、あくまで「簡易型」ですので「省エネ型」であることはたしかです。波数が多い時など毎回ちゃんとドルフィンをやっていたら大変なときに使うのが普通です。ローラ・エネバーは簡易型ドルフィンを正式ドルフィンとして使っているのでしょうか。もしそうなのであれば、ドルフィンスルーで体力を消耗することはあまりないでしょうね。
ノーズを沈めるときの体重移動と瞬発力、そして抜群の柔軟性。それらがあっての結果であることは間違いありません。しかし、私たちはローラから簡易型ドルフィンの大きな可能性を示唆してもらいました。簡易型ドルフィンなのに正式ドルフィンと同じ...とはいかないまでも、それに近いパフォーマンスを実現する方法。その理論はサーフィンEブックに書いてある正式ドルフィンの理論と同じです。つまり、足のつま先がヒザになっただけ。
- 大波の恐怖を克服する
- ビーチブレイクで腰〜腹くらいまでならいいのですが、胸サイズを超えてくるといきなり状況が一変するはずです。
- ここ一発のドルフィンスルー
- どれだけ波のサイズがあがっても、ゲティングアウトで危険なポイントは一か所だけ。それはずばり、ブレイク直後のスープです。
- ドルフィンスルーで筋肉痛
- ドルフィンスルーを連発した日の翌日には首が筋肉痛になることがあります。そうです、首です。
- ドルフィンスルーの回数
- ドルフィン10回を超えてもブレイクポイントを抜けられないのなら、自分にはまだそのコンディションは無理なのだと諦めた方がいいと思います。
- ドルフィンスルーのキック
- サーフボードをコントロールしているようにも思えますが、体を支えているようにも思えます。ただ、私の個人的感想としては「サーフボードのコントロール」です。
- ドルフィンスルーは持久力だ
- ドルフィンスルーは持久力勝負。それがビギナーと上級者で決定的に違うところです。裏を返せば、それだけの違い。
- 大きな波に対応する方法
- アヒルはいきなり真下に潜ります。サーファーもそれと同じように真下に潜りましょう。けっしてイルカではダメです。
- 3歩進んで2歩下がる
- 初級者と上級者との違いは、その後退する距離にあります。初級者は2歩進んで3歩下がりますが、上級者は3歩進んで1歩下がる。
- 浮上するときも注意が必要
- 理想的なドルフィンスルーでは、この図のようにサーフボードが水平になる瞬間が必要です。「瞬間」と書きましたが、「一瞬」という意味ではなくて「一定時間」です。
- ドルフィンスルーはどこを握る?
- 一般的にはドルフィンスルーのときにはノーズ付近を握るイメージがあるかと思いますが、それは間違っています。つまり、その場所というのはテイクオフのときに手をつく位置と同じです。