チューブライディング

テイクオフ成功の法則



コロヘ・アンディーノのテイクオフ


SQ01

 


SQ02

 


SQ03

 


SQ04

 

 

WCTの第10戦、ポルトガル大会のクオーターファイナルでアメリカのコロヘ・アンディーノが見せた究極のテイクオフです。立つ寸前までノーズをボトムに向けていますが、そうしないとプルイン(チューブに入ること)ができないと判断したからです。

 

強烈な巻き上げで、足を出す時点(SQ03)ではボードがほとんど垂直に立ってしまっています。これでパーリングしないのですから神業としか言いようがありません。

 

 

 

 

このあとも数回プルインしましたが、そのときのテイクオフはプッシュアップ(SQ01、02)のときからすでにノーズを横(進行方向)に向けてしました。波のブレイクが速かったので、そうしないとこんどはプルインできないと判断したためです。

 

チューブライディングをするには、まずはプルインできないと始まりません。これが難しいのです。そしてそれはテイクオフで決まります。波のブレイクの速さ、バレルの大きさ、ショルダーの長さ...などなど、たくさんの情報を瞬時に整理して完璧な態勢を作らないと成功しません。

 

ジョーディ・スミスのテイクオフ


SQ01

 


SQ02

 


SQ03

 


SQ04

 

 

WCTの第10戦、ポルトガル大会のクオーターファイナルで南アフリカのジョーディ・スミスがチューブライディングで10点満点を出したときのテイクオフです。立ったとき(SQ03)にはボードは波の上にはなく、ほとんどフリーフォール(空中落下)しています。

 

このテイクオフの肝(きも)は、ホバリングする前にテイクオフのアクションに入っているところです。普通はホバリングしてからでないと立てませんが、これは波の巻き上げを利用して立つという神業なのです。

 

理由はコロヘ・アンディーノと同じく、テイクオフしてそのまま真下に降りたかったから。横に走ってしまったらチューブの深いところにポジショニングできないと判断したのです。コロヘの場合はボードが垂直に立ってしまうリスクを取り、ジョーディはフリーフォールしてしまうリスクを取ったわけです。



コンテンツ
チューブ波をメイクする
チューブライディングはサーフィンで究極の技だと思っている方、いらっしゃることでしょう。たしかにそうなのですが、波のコンディションしだいでその難易度は大きく変わってきます。
小さなチューブ 〜 犬小屋のドア
小さなチューブ波は日本のビーチでもよく遭遇するのですが、これに入るのは簡単そうで難しいです。ギロチンダンパーぎみの波でよく発生しますから。
バレルイン
バレル=barrel は「樽(たる)」という意味でして、波が樽のような形になることからそう呼ばれるのだと思います。
なぜ究極の技なのか
チューブライディングはサーフィンにおける究極の技とされていますが、「気がついたらチューブに入っていた」というふうに一般サーファーでも意外と簡単にできてしまうこともあります。
チューブライドで最も重要なこと
ガブリエルがどんなに長いチューブを抜けても、10点満点はありませんでした。どうしてでしょう。
ストールで波が掘れるのを待つ
テールに思い切り体重をかけてボードを失速させることをストールといいますが、このストールは半端ないですね。
チューブ合戦は10点満点が出やすい
チョープーやフィジーのような綺麗なチューブ波では満点がとても出やすいです。
プルイン と プルアウト
「プルアウト」は乗った波から抜け出ることですので、「プルイン」は波に乗り始めることのように思ってしまいますが、正解は「チューブに入る」ことなんですね。
フォームボール
チューブのより深いところに居つづけるには、このフォームボールにいかに上手く対処するかがカギになるみたいです。

 
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