JPSA(日本プロサーフィン)

テイクオフ成功の法則



JPSAジャッジの盲点

 

JPSAの最終戦(千葉鴨川)が本日終了し、男子優勝は田中英義プロでした。ここまで5戦無敗の大野マーをガチンコ勝負で破ったのですからその喜びは最高でしょう。

 

たしかに英義プロの演技は大野マーを凌駕していたように見えるのですが...

 

 

 

 

 

 

 

 








 

英義プロはこの演技(8.75ポイント)で大野マーを突き離し、勝ちを決定づけました。もし、マーがこれと同じ波をキャッチできていれば状況は逆転していたはず。こう言ってしまっては元も子もないのですが、つまり今回はマーに運がなかったのです。5戦全勝というマーの大記録は何回も運に救われた結果なので、今回はさすがに悔いはないでしょう。

 

 

ただ、JPSAのジャッジ(審判員)には死角というか盲点というか、審査が世界標準ではないな〜と思ってしまうところがあります。世界(WQS)を転戦している選手たちが日本のジャッジをときおり批判していますが、こういうことだろうか?とも思ったりします。

 

 


                ↓

 

上はフラッシュ動画からの切り出し(1発目のリッピング)ですが、ボトムに降りたところで一瞬スタックする(止まる)のが確認できます。これはフロー(流れ)が止まってしまう瞬間でして、世界大会(WQSやWCT)では減点の対象となってしまうのです。

 

 

技が大きければ大きいほど、このようにフローはスタックしてしまいます。WCT選手のすごいところは、技が大きくてもスタックしないことです。しかし、プロを含めた日本の大会では特に減点はないように思われます。だから選手たちは思う存分に大きな技にチャレンジできるわけです。

 

 

 








この演技は6.05ポイントでしたが、最初のトップアクションでは大きくスタックしているのがわかります。

 

 

 

 








一方こちらは大野マーの演技(7.40ポイント)。英義プロと比べるとスタックが少なく、フローが滑らかなのがわかります。決勝では英義プロに負けましたが、実力では明らかに格上です。

 



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