サーフィンパドリング

テイクオフ成功の法則



疲れ知らずのパドリング?

 

「疲れ知らずのパドリング!?」というタイトルの動画。これはドジ井坂先生のスクールを受けている生徒さんがレポート形式でアップしているもの?

 

とりあえず、ドジ先生お元気そうでなによりですが...

 

 

 

 

 

あいかわらず、このパドリングなんですね。両足を開き、胸をボードに付けて手は前に伸ばさない。「ダック・パドル」と言うらしいですが、ダック(あひる)というよりも亀に似てます。上級者やプロサーファーでこんなパドリングしている人はいないので、初心者限定のテクニックとしか思えませんが、ドジ先生からはそういった話は特に聞かれません。

 

 

私のホームポイントで、たった一人ですがダック方式の人がいます。最初は肩を故障したのかと思っていましたが、「あ、もしかしてダック・パドル?」でした。仮にもしあれでパドリングが楽だったとしても、絶対に速くないし、なによりもカッコ悪すぎます。

 

 

 

 

 

これは私のサーフィンDVDにモニター参加してくださった北海道のショウヘイさん。典型的なサーフィン初心者のパドリングでして、胸がボードに付いて両足が開いています。

 

 

ドジ先生によれば、「これでOK!」ということになります。でも、ほんとにこれでOKでしょうか。何がOKなのかを考えてみると、まずは「パドリングが楽である」ということです。しかし、実際にはショウヘイさんはとてもシンドかったのです。そして、どうしてシンドイのかはサーフィンEブックに書いています。

 

 

私は最初からパドリングが楽な方法なんてないと断言します。そして、背中は大きく反る方が断然に有利とも断言します。たしかに無理すると体が硬くなってしまいますが、要するに「無理をせずに背中を反る」ことを言っているのです。そこが非常に重要!

 

 

上はASP世界ジュニアでのカノア・イガラシ。見てください、これだけ背中を反らせています。反らせたからといって、けっして無理してるわけではないのでリラックスしたパドリングです。

 

 

 

 

「背中は反らないでいい」と思ってやっていると、当然のことながら、いつまでたってもそのままです。それでも、それに慣れて、パドリングはそれなりに楽になっていくかもしれません。しかし、目標を「背中を反ること」においてやってきた人との差は歴然です。

 

初心者の方で、とりあえず楽にパドリングしたいのであれば、このようなカヌー用や釣り用のライフジャケットがお勧めです。背中が楽に反りますし、何といっても溺れません。

エネルギーを節約するパドリングとは

突然の廃刊となったサーフィンライフ誌が編集スタッフを刷新しての復活を果たしました。復活最初の号で私が注目したのはパドリングを解剖するという記事でした。日本スポーツ振興センターの研究員の方がサーフィンのパドリングを解説していたので興味をもって読みました。ところがこの方は全くサーフィンしたことがないようでして、想像というか勝手な思い込みで話をしていました。

 

 

なぜ水泳ではストロークがS字になるのか...という切り口はいいのですが、サーフィンのパドリングへの理論の展開が浅すぎるのです。サーフィンのパドリングはS字ではなく直線(Iの字)で掻くのが効率がいいと決めつけてしまっていますが、サーフィンの場合はかならずしもスピード勝負ではないので一概に言えません。

 

 

私の教材ではS字ストロークを詳しく分析して解説しておりまして、その理由はサーフィン初心者が最初にきっちりマスターすべき知識と技術だと確信しているからです。サーフボードでのS字ストロークは上の研究員の方が書いてるように無理があると思われがちですが、でも実際にサーフィンの上級者やプロは無意識にやっていることなんです。

 

 

サーフィンではスピードが大事な場合と、長距離をゆっくり移動する場合など様々なシチュエーションがあります。まずはS字ストロークでエネルギー節約型のパドリングを身に着けるのが重要です。

 

 

 

 

 

オーストラリアのベルズビーチでWCTの第3戦をやっています。これは女子のQファイナルでカリッサとコートニーがパドリング競争をしているシーンです。先に沖に出た方が優先権(プライオリティ)を得ることができる状況になると、このようなスピード競争があります。

 



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