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日本人がWCTに入る日は来るのか

 

2015年のWCT開幕戦は「ブラジル人のブラジル人によるブラジル人のための大会」と言っていいほどのものでした。昨年の世界チャンピオンであるガブリエル・メディーナが初戦敗退したにもかかわらずなので、いかにブラジル人選手層が厚くなっているかが浮き彫りになりました。

 

毒舌で有名な雑誌F+のつのだゆき氏は書いています。日本人選手とブラジル人選手の大きな違いは選手自身ではなく、その選手を取り巻くスタッフや人材であると。

 

 

 

 

日本人選手の場合、あるていど世界で勝てるようになると、もう誰も彼らにアドバイスや忠告をできる人が周りにいない

 

 

 

 

そういう問題か? と思ったあとで、あの男の例が頭をよぎった次の瞬間には「そうかもしれない」となってしまいませんか。テニスの錦織圭は今や世界のトップ5に君臨しているわけですが、数年前までは日本人選手にとってそれは夢の地位だったのです。どうしてその夢がかなったかといえば、マイケル・チャンとの出会いがあったから...というのは有名な話です。

 

であれば、日本人プロサーファーも元WCT選手のコーチをつければいい? 話はそう簡単ではありません。それは錦織圭にとってのマイケル・チャンは元グランドスラムの覇者というだけではないからです。その他にもたくさんの要素があるわけで、要するにミラクルを起こすための「奇跡の出会い」だったのだと思います。

 

奇跡の出会いは期待できないので、せめてマイケルのような同じアジア系の元WCT選手を専属コーチにしたいところ。しかし、それがいないわけです。アジア系アメリカ人や、アジア系オージーの元WCT選手はいません。テニス界にはたまたまマイケル・チャンというアジア系の人がいて、錦織圭と運命的な出会いをしたのです。

 

 

 

 

イガラシ・カノアがWCT入りして、その先何年か後に引退して、そうしたら日本人選手のコーチになるかもしれません。日本からWCT選手が生まれるのは、そんな先の話かもしれません。

コンテンツ
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サーフィン大会でビデオ判定
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プロサーファーへの道
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2013年のツアー総括
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叩かれるNIPPON選手
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プロサーフィンの賞金を増やすために
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JPSAにウェイティング期間はない
波がなくてもやる、逆にクローズでもやる。それがJPSA。
世界を周る若手プロたち
JPSA(日本プロサーフィン)のシーズンが終了し、若手プロ選手たちの多くは世界に旅立っています。
JPSAは世界基準のジャッジをすべし!
サーフィン初心者、初級者が短期間でみるみる上達するサーフィンの極意をここに公開いたします。誰も言わない、誰も書かないサーフィンの理論は必見です。

 
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