マーク・リチャーズ

内股の美学

 

70年代に青春を謳歌したグランドシニア世代にとっては、映画「フリーライド」はサーフィンのバイブルだと思います。この古いサーフィン映画を見るたびに何か甘い青春時代の思い出と共に、じわ〜っと涙がこみあげてくるのは私だけでしょうか。BGMのプロローグでせつなく奏でるピアノの旋律。いや〜、ほんとに泣けてきます。

 

 

 

 

 

この映画の中でひときわ目立っているのが、御大マーク・リチャーズ。70年代後半から80年代前半にかけて4回のワールドチャンプに輝いた偉大なヒーローです。彼が放つオーラは、おそらく今のケーリー・スレーターの比ではなかったと思います。

 

 

 

   翼の折れたカモメ

 

 

これはマーク・リチャーズの愛称として有名です。波の上を優雅に滑走するその姿がそのように見えたからです。そして特筆すべきはその下半身。両ひざが極端に内側に向けられているでしょう。これこそマークの美学なのです。